死を選択した母、その家族の絆と覚悟を描く 『ブラックバード』予告編&ポスタービジュアル
6月11日より全国公開される『ブラックバード 家族が家族であるうちに』の予告編とポスタービジュアルが公開された。
本作は、『デッドマン・ウォーキング』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したスーザン・サランドン、『愛を読むひと』でアカデミー賞主演女優賞受賞を受賞したケイト・ウィンスレットの初共演作。サランドンが主人公・リリーを、ウィンスレットが長女のジェニファーを演じる。次女・アンナ役を『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカ、リリーの夫・ポール役を『ジュラシック・パーク』などで活躍するサム・ニールが務める。
ある週末の朝、リリー(スーザン・サランドン)は夫のポール(サム・ニール)と暮らす静かな海辺の邸宅に、娘のジェニファー(ケイト・ウィンスレット)、アンナ(ミア・ワシコウスカ)とその家族たち、そしてリリーの学生時代からの大親友で家族同然のリズ(リンジー・ダンカン)を集める。しかしそれはともに楽しい時を過ごすためのものではなく、ある理由によって死を覚悟したリリーが“家族が家族であるうちに”過ごすために自らが用意した最後の時間だった。集った家族とその友人たちは、それぞれ平静さを装いながら母の願いである最後の晩餐に参加する。しかし、あるきっかけで弾けた緊張感とともに、次々とそれぞれの秘密が明かされていく。そして最後に家族がとった行動とは。
『マンデラの名もなき看守』『ペレ』のビレ・アウグスト監督によるデンマーク映画『サイレントハート』を、同作の脚本家であるクリスチャン・トープが自身でアメリカ映画として脚色した。監督を務めたのは、 『ノッティングヒルの恋人』『恋とニュースのつくり方』のロジャー・ミッチェル。極限の選択に立たされる家族の心象風景にリアリティを持たせるために、通常ではなかなか行えない映画の大半を順撮りするという方法を選択、結果5週間におよぶ撮影を敢行。ミッチェル監督は、「キャストの集中力、映画やお互いに対する意気込みに思ったよりも大きな影響が生まれたんだ」とそのこだわりを語った。
このたび公開された予告編は、夫・ポールが妻・リリーと住む海辺の静かな自宅に、娘たちとその家族を迎え入れるシーンから始まる。映し出されるのは、久々の再会を喜ぶのも束の間、母の死を見届けるために集まった娘とその家族、そして親しい友人の姿だった。自らの意思で人生の閉じ方を決めたことは決して不幸ではなく、幸福な人生であったことを伝えるリリーだったが、もちろん全員がその決意に心から同意できているわけではない。安楽死を決意した母の前で次々と明かされるこれまで各々が隠し通してきた本音と秘密。愛する人の“死”が目前に迫ったことで、否応なしに自分にとっての“真実”、“愛と人生”についても向き合わざる得なくなった家族と友人たちは、その葛藤を通して、ようやく「母が残した愛の結末」の意味を理解することになる。リリー、そしてその命をかけて伝えようとした彼女の想いを受け取った人々の愛するがゆえの、それぞれの複雑に交錯する想いを切り取った予告となっている。
また、あわせて公開されたポスタービジュアルはリリーとジェニファーの強い意志を感じる視線が印象的なカットと、“最後の晩餐”で、一見すると仲睦まじい姿の家族写真を撮影する様子に「母の決意が、私を変える」とキャッチコピーが添えられたもの。これから母の愛によって変わっていくであろうそれぞれの人生を象徴するようなビジュアルとなっている。
■公開情報
『ブラックバード 家族が家族であるうちに』
6月11日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
監督:ロジャー・ミッチェル
脚本:クリスチャン・トープ
出演:スーザン・サランドン、ケイト・ウィンスレット、ミア・ワシコウスカ、サム・ニール、リンジー・ダンカン、レイン・ウィルソン、ベックス・テイラー=クラウス、アンソン・ブーン
配給:プレシディオ、彩プロ
2019年/アメリカ、イギリス/英語/97分/スコープサイズ/5.1ch/原題:Blackbird/日本語字幕:斎藤敦子/PG12
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公式サイト:blackbird.ayapro.ne.jp