『ブラックパンサー』Disney+でドラマ化か キルモンガー再登場の可能性は?

ファンが期待するのはキルモンガーの再登場?

 『ブラックパンサー』のヴィランであるキルモンガーは、悲しい過去と強いメッセージ性、そしてマイケル・B・ジョーダンの好演で悪役ながら人気キャラクターになった。すぐに彼の再登場を望む声があがったのも不思議ではない。しかし彼のドラマチックな最期には、作品のテーマに関わる重要な意味があった。そう簡単に生き返らせるわけにはいかない。当時マーベル・エンターテインメントの社長ケヴィン・ファイギは、続編へのキルモンガー再登場説について「ただの噂や予想」と一蹴。しかしボーズマンの急逝によって状況は変わった。ジョーダンは続編への復帰について今年1月、米Peopleに「ある程度いつでも検討できる」と前向きな発言をしている。ドラマシリーズの時代設定は明らかになっていないが、『ブラックパンサー』より以前のワカンダを描くなら、キルモンガーの再登場は期待できない。しかしそれ以降であれば、その可能性が全くないとも言い切れないだろう。

『ブラックパンサー』(c)Marvel Studios 2018

 Disney+では今年1月から、マーベル・スタジオ初のドラマシリーズ『ワンダヴィジョン』の配信が開始された。同作は今後の映画作品『ドクター・ストレンジ・イン・マルチバース・オブ・マッドネス(原題)』に直接つながるストーリーだと言われている。『ブラックパンサー』のドラマシリーズも、もしその映画続編につながる、余白を埋める物語になるとすれば、そこでキルモンガーが復活することもできるかもしれない。死んだと思われたヴィランが復活した前例はすでにあり、『マイティ・ソー』シリーズのロキがそうだ。まあ彼の場合は、毎度ミッドクレジットシーンやラストシーンで生きていることがわかっていたわけだが。ロキは最終的に、兄ソーとともにサノスに立ち向かった。キルモンガーが再び登場した場合、彼もまたヒーローたちと共闘する存在になることが予想される。

 『ブラックパンサー』に登場したキャラクターやワカンダという国には、映画1作では語りきれなかった魅力があり、まだまだ掘り下げる余地がある。現時点では2022年に公開予定の続編についても、製作初期段階と思われるドラマシリーズについても詳細はわからないが、チャドウィック・ボーズマン亡き今その遺志を受け継ぎ、どんなブラックパンサーが誕生するのか見届けたい。

■瀧川かおり
映画ライター。東京生まれの転勤族で、第二の故郷は島根。幼少期から海外アニメ、海外ドラマ、映画に親しみ、思春期は演劇に捧げる。高校時代に留学していたためイギリスびいき。

■リリース情報
『ブラックパンサー』
MovieNEX発売中
MovieNEX:4,000円(税別)
4K UHD MovieNEX:7,800円(税別)
4K UHD MovieNEXプレミアムBOX(数量限定):14,000円(税別)
発売元:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)2018 MARVEL

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