子役出身・鈴木梨央に『あな番』荒木飛羽も 藤原竜也主演『青のSP』生徒役は注目株が勢揃い!

 アメリカなどではすでに導入されている“スクールポリス”は、学校内の治安を守ることを目的とし、校内外の見回りや生徒同士の揉め事の仲裁などを行う警察官が学校に常駐するという制度である。日本でも一部の地域で試験的に導入されたことがあるが、全国的な制度化には至っておらず。それでも近年、学校内で起きる教職員や生徒による犯罪行為や、あらゆる職務の遂行を要求される教職員の職務を減らし労働環境を改善するためのものとしても、その必要性がしばしば議論されるようになっている。

 そんなスクールポリス制度をテーマにしたドラマ『青のSP(スクールポリス)―学校内警察・嶋田隆平―』(カンテレ・フジテレビ系)が1月12日より放送開始となる。物語としてはスクールポリス制度が試験的に導入された公立校の赤嶺中学に、自ら志願して配属された敏腕刑事の嶋田隆平が、学校内で起きる様々なトラブルに立ち向かっていくというもの。意外にもこれがフジテレビ系連ドラ初主演となる藤原竜也を筆頭に、真木よう子や山田裕貴ら大人たちのキャスティングもなかなか見どころ充分ではあるが、やはり学園を舞台にした作品ということで注目があつまるのは生徒役のキャスティングだ。

 “学園モノ”と一口に行っても、高校を舞台にした作品と中学校を舞台にした作品では生徒役のキャスティングに大きな違いがある。近年であれば『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)が代表例として挙げられる前者では、実年齢が役柄よりも上の世代の俳優が配役されることが多い。それは高校生になれば概ね男女共に身体的な成長を遂げていることや、描かれる題材がより大人の社会と直接的に通じているものが多く、幅広い視聴者の共感を得やすいという理由が挙げられるだろうか。一方で中学校となれば、『3年B組金八先生』(TBS系)や『鈴木先生』(テレビ東京系)のように、より思春期のパーソナルな部分にフォーカスが当てられやすく、身体的な未熟さと精神的な成熟過程に生じるギャップが重要となり、役柄と同世代の俳優が配されやすい。そのためか、中学生ぐらいの若さで、それなりに高い演技力が保証される、つまりは子役出身俳優が台頭しやすいという見方もできるのである。

 さて、この『青のSP』の物語の中心となる3年1組の生徒25名をはじめ、すでに33名の生徒役のキャストが公式ホームページ上では発表されている。その顔ぶれを見渡してみても、やはり子役時代からそれなりの活躍をしてきた者が多くいることがわかる。なかでも最も高い知名度と実績を備えているのは、尾崎香澄役の鈴木梨央であろう。子役時代には『明日、ママがいない』(日本テレビ系)やNHKの連続テレビ小説『あさが来た』などに出演してきた鈴木も、現在15歳。『未満警察 ミッドナイトランナー』(日本テレビ系)での演技も記憶に新しい彼女は、本作のような学園モノに出演するのはこれが初めて。いままで多くの年上の俳優たちのなかで演技してきた経験が、同世代の俳優たちのなかでどのように活かされるのかは注目しておきたいところだ。

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