木村拓哉主演『教場II』北村匠海登場の“エンドロールの後”に騒然 明らかになった風間教官の過去
風間教場の第200期の生徒たちが引き起こす事件とともに、昨年放送された前作『教場』(フジテレビ系)に登場した第198期の宮坂(工藤阿須加)の突然の死というショッキングな出来事が描かれた1月3日放送の「前編」。1月4日にフジテレビ系で放送された『教場II』「後編」では、生徒と副教官の関係や警察一家の生まれである生徒同士の恋愛模様、休学を経て復学した石上(上白石萌歌)によって語られる第199期で起きた事故の真相。そして風間公親(木村拓哉)の右目の秘密が描かれることとなった。
かつて先輩刑事から責任をなすりつけられた恨みを、現在の上司である風間を貶めることで晴らそうとする副教官の田澤(松本まりか)は、第200期の生徒である比嘉(杉野遥亮)に言い寄る。一方、母親が警察幹部で嫌々ながら警察学校に入った杣(目黒蓮)は、わざと問題を起こそうと校内の備品を盗み爆弾製造を企てるが風間に見破られてしまう。また杣は、自分と同じような境遇にあった優等生の伊佐木(岡崎紗絵)に惹かれ、伊佐木は杣との間に子供を宿すことに。そんな伊佐木に休学という方法を勧めた石上は、第199期で起きた事故のトラウマを引きずっており、それを見抜いた風間はこのまま卒業させるわけにはいかないと、真相を石上自身に語らせるのである。
「ここを卒業したら、私は市民の命を背負うことになります」と何度も何度も石上に繰り返させる風間。そこに重ねられていくのは、石上を心配して集まった生徒たち。石上は自分の目の前で飛び降り障害を負ってしまった元同期の出馬(重岡大毅)を背負い、鳥羽(濱田岳)は裏切ってしまった稲辺(眞栄田郷敦)を、忍野(福原遥)は堂本(高月彩良)を、漆原(矢本悠馬)は宮坂の死を背負う。そして比嘉は救命講習で田澤の手を離してしまったという後悔を背負い、杣は伊佐木と新しく生まれてくる命を背負っていきながら、それぞれが警察官としてのスタートラインに立つというわけだ。
入校式から始まり、ふるいにかけられる試練と厳しい訓練を重ねていきながら成長し、卒業が近付くなかで与えられる課題を通して生徒たち自らが自分たちの弱さや変化を言葉にして見つめ直す。夕陽の差し込む教室で、最後まで心の内を明かせずにいた生徒が築いていた壁が取り払われ、やがて卒業を迎える。そして風間教場に新たな生徒たちがやってくる。前作と今作、基本的にその物語の流れは同じであるが、こうした反復はある意味で警察官という職業の持つ厳格で機械的な側面を表しているようでもあり、またその一方で、この教場で教えられることが極めて普遍的なものであることを物語っているようにも思える。