『その男、東京につき』般若の劇中コメント公開 武道館ワンマンは「思い出作りのためではない」

 全国公開中の映画『その男、東京につき』より、般若の劇中コメントが公開された。

 本作は、孤高のMC“般若”初の⻑編ドキュメンタリー映画。渋谷からほど近い、様々な文化がせめぎ合う街・三軒茶屋から一人の偉大なラッパーが生まれた。彼の名は般若。時代や流行に流されることなく、日本語によるラップにこだわり、その独特なリリックは多くのファンだけでなく、日本のヒップホップシーンそして音楽シーンに大きな影響を与えてきた。

 しかし、その背後にはこれまで多くを語られなかった壮絶な過去があった。壮絶ないじめ経験、音楽との出会いとジレンマ、自殺をも考えた。いくつもの困難に行先を絶たれても書くことそして歌うことだけは辞めなかった。どん底から拾い上げた言葉は多くのファンを魅了し続け、ついに武道館ワンマンライブを成功させた。今まで語られることのなかった父への想い、世界に猛威を振るった新型コロナウイルスでの今後の想いを、般若が赤裸々に語る。

 劇中内、かつて目標に掲げていた武道館ライブへ向かう道のりで、「気がついたら音楽をずっと聞いてきた」と、般若は自身の人生について振り返る。

 「たまたまなんですよ、俺がHIPHOPというジャンルを選んだのは」「元々は長渕剛さんが好きで、だけど長渕剛さんが好きだったら普通ギターを手に取ると思うんですよね。それが俺はそうじゃなかった」と長渕剛を敬愛しながらも、たまたま別のジャンルへ進んだと語り、「時代背景だったりとか、地元だったりとか色々なものが偶然重なっていってHIPHOPに魅了されていった」と、 その要因を分析する。

 そんな般若は、武道館ワンマンライブを目前に「特別何かをするってわけじゃないんですけどね。武道館という相手と戦って、その勝敗結果が出ると思うんですけど、大事なのはその後なんで」「思い出作りのためではない」と語るのだった。

■公開情報
『その男、東京につき』
ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開中
出演:般若、Zeebra、t-Ace、R-指定(Creepy Nuts)、T-Pablow、Gami、BAKU、松井昭憲ほか
監督・編集:岡島龍介
撮影監督:手嶋悠貴
エグゼクティブプロデューサー:ショガト・バネルジー、ジョン・フラナガン、福井靖典、松本俊一郎
プロデューサー:上田悠詞
製作:A+E Networks Creative Partners
協力:昭和レコード
配給:REGENTS
配給協力:エイベックス・ピクチャーズ
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公式サイト:HANNYAMOVIE.JP

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