三戸なつめ、『おちょやん』母親役で見せた新たな輝き 作品のスタートに大きな印象残す
サエは第1話の回顧シーンで登場。当初は三戸が母親役と聞いて、30代になったとはいえまだ早いのでは?とも思ったが、おでこ全開で、かつての宮崎美子のような母性溢れる優しいお母さんを見事に演じた。今後の主人公を演じる杉咲花と似ている雰囲気もあり、これも見事なキャスティングと言える。
母親からご褒美にビー玉を渡され、それを宝物として大事そうに持っている千代の姿が描かれた序盤。今後のサエの登場シーンは少ないと思われるが、千代の心の支えであり、もっとも影響力のある存在であることは間違いなく、三戸の優しい表情は、しっかりと作品の始まりに大きな印象を残したのではないだろうか。
これまで数々のCMや自身のMVなどで、セルフプロデュースが光っていた三戸。『おちょやん』での演技は、30代を迎えて、自分がどんな役を演じたら輝けるのかを考えた末の表現のようにも感じられた。『おちょやん』はまだ始まったばかりなので、後半などでまた別の役でもぜひ再登場してほしいと思わせるほど、一瞬で終わるにはもったいない、三戸の存在感が際立つ放送初週となった。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『おちょやん』
NHK総合にて、11月30日(月)より放送開始
出演:杉咲花、成田凌、篠原涼子、トータス松本、井川遥ほか
語り:桂吉弥
脚本:八津弘幸
制作統括:櫻井壮一、熊野律時
音楽:サキタハヂメ
演出:椰川善郎、盆子原誠ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/ochoyan/