中村蒼が振り返る、『エール』“村野鉄男”としての1年間 「大切なことを気づかせてくれた」
「鉄男の家族が描かれるプレッシャー」
ーー第22週「ふるさとに響く歌」では、鉄男に焦点が当たりました。
中村:全体から10回分がコロナで削られる中、鉄男の家族が描かれることにプレッシャーもありました。これまでにも家族について話すシーンがあったりして鉄男の過去は個人的にも気になっていたので、台本となって表現されてうれしかったです。家族というものが描かれていくんですけど、仲の良い家族もいれば、複雑な家庭環境の人、血が繋がっているからこそ憎しみが深かったりもするし、血が繋がっていなくても心と心で通じ合って家族と呼ぶ人もいる。一言では表現できないのが家族だなと思っていて。鉄男はまさに複雑な家庭環境で育った人間で、「暁に祈る」は家族を思う詞だったりもするので、どんな家庭環境だったのか、どうやって大人になっていったのかが答え合わせできたのではないかと。
ーー弟役の泉澤祐希さんの印象は?
中村:僕が20歳くらいの時にご一緒していて、そこから久しぶりに会いました。難しい役どころを素敵に演じられる安定感があって流石だなと思いました。
ーー何か交わした言葉はありましたか?
中村:大変そうにしてましたよ。「どうすればいいかな」って一人で悩んでいる感じでしたね。僕も僕で大変だったので……(笑)。2人で一緒に悩んでいました。
ーー福島三羽ガラスでは、裕一に続き久志も結婚しましたが、この先、鉄男の恋は描かれるのでしょうか?
中村:独身貴族です……。久志の結婚を祝って家で一人で悲しんでいました(笑)。
ーー第22週以降の最終回に向けての展開も教えてください。
中村:鉄男もちょこちょこと登場します。みんなでたくさん笑ったり、音楽の楽しい部分があるんですけど、あの第18週から第19週を経ているので重みが違うんですよね。笑ったりお酒を飲んでいるだけでもよかったなとしみじみ思える。視聴者のみなさんも同じ思いになってくれるんじゃないかなと思います。
■放送情報
連続テレビ小説『エール』
2020年3月30日(月)~11月28日(土)予定(全120回)
※9月14日(月)より放送再開
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45
※土曜は1週間を振り返り
出演:窪田正孝、二階堂ふみほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/yell/