大貫勇輔が語る、『ルパンの娘』円城寺役に出会えた喜び 「全力で“歌い踊り演じ”ていきたい」

 第2シーズンも続々と笑いを届けている『ルパンの娘』(フジテレビ系)。本作に登場するキャラクターの中で、一番濃く、要となっているのが、歌や踊りで異彩を放つ円城寺輝(大貫勇輔)だ。

 公式サイトのキャラクターの紹介文に「会話の最中にミュージカル調になる困ったクセがある」とある通り、円城寺が登場すると間もなく画面がカラオケ仕様になり、音楽が流れ出す。歌って踊る姿ばかりで忘れがちだが、円城寺の本業も泥棒だ。

 華(深田恭子)のことを気にかけ、いつでもどこでもやってきて、舞う円城寺。第2話の華の出産シーンで、大雨の中、外でひとしきり舞う姿は早くも視聴者を釘付けにした。リアルサウンド映画部では今回、そんな大貫にインタビューを行い、円城寺役で見せるパフォーマンスの魅力に迫った。

「舞台の経験がすごく生かせる役に出会えた」

ーー昨年、『ルパンの娘』で円城寺役を演じてからの反響はいかがでしたか?

大貫勇輔(以下、大貫):友人から「子どもがよく真似して歌っている」とよく言われるようになりましたね。結構子ども人気があるみたいで嬉しいです。

ーーご自身の中ではこの役はどんなものになりましたか?

大貫:もともと僕はダンスから舞台、そして映像と活動してきたんですが、初めて映像の作品に携わったときに、「もっと声を小さく」「もっと普通にいてくれ」と言われていたのが、この現場では逆に「もっと派手にしてくれ」「もっともっとミュージカルらしくやってくれ」と言われて(笑)。舞台の経験がすごく生かせる役に出会えた喜びを感じました。撮影中もスタッフの方々と一緒に作り上げるクリエーションの時間も楽しく、続編のお話を聞いたときは本当にうれしかったです。

ーーこれまでの舞台やダンスの経験、全てが凝縮されている役なんですね。

大貫:円城寺は原作にはいないので、本当に監督が遊び心たっぷりに背景を作ってくださっています。映像の中でこんなに突然歌って踊り出すキャラクターってなかなかいないと思うので、自分も最初は戸惑ったりしたんですけど、この円城寺という役の空気が掴めてからは、毎回撮影が楽しいですね。

「“大変”がすごく楽しい」

ーー第1話からすでにミュージカルシーンが盛り上がりを見せています。振り付けはほとんどご自身で付けられているそうですね。

大貫:他のキャストの方と組んで踊ったりするところは一緒に考えていますが、僕だけが踊るシーンは、ほとんど全部自分で考えていますね。振り付けで入っていただいているQ-TAROさんとも相談したり、監督、カメラマンの方とも話しながら作り上げている感じです。

ーー振り付けはどうやって考えているのですか?

大貫:ベースの動きをなんとなく考えて撮影に行くんですが、シチュエーションごとで変わってきます。広さや、そこに何があってどこに人がいるかは分からないので、現場に行って、考えてきたものを全部壊して、パーツごとに組み合わせたり、もう少しお芝居的な動きにしてみたり。実際はもうその場で作る感じですね。

ーーその場で! 難しくないですか?

大貫:大変ですね。でもその“大変”がすごく楽しいんです。即興で作るようなところがあるので、グーっと集中する感じもあって、そのヒリヒリ感はすごく楽しいですね。

ーー第2話での出産シーンのダンスもそうでしたが、シーズン2ということで、円城寺もパワーアップしている様子が窺えます。

大貫:前回は内面から華のことをすごく愛して応援している存在だったのが、今回は華が結婚して幸せを一番に望む、フェアリー感がより強くなった感じがしています。踊る場面も人の目に見えていないかのような設定があったりするので、華への愛情は深く持ちながらも、より妖精感を大切にやれたらいいなと思ってます。

ーー深田恭子さんとのシーンではどのように打ち合わせをしているんでしょう?

大貫:円城寺が前のめりでアタックしているのに対して、華がスルスルかわしていく、でも最後は円城寺に流されて一緒に歌っちゃうみたいなコント的な流れは本当に楽しくて。現場では深田さんが「ここどういう形にしたら綺麗かな?」と聞いてきてくださって、「たぶんこうするといいと思います」と話し合って、その場で一緒に形作っていますね。

ーー共演者として、深田さんはどんな方ですか?

大貫:いつもどこでも可愛らしい方です。疲れているときに深田さんに会ったら元気になる、そんな存在ですね。現場をワッと元気にしてくれます。

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