眞栄田郷敦が瑞々しい芝居を披露 『わたナギ』新入社員・瀬川遥人が愛おしい

 初めこそ「イマドキの若者」という言葉で片付けられそうな立ち位置にいた瀬川だが、当たり前のことを知らない“世間知らず”である一方で、メイらが当たり前だと思い込んできた常識を打破してチームメンバーの視野を広げるなど、今では天保山製薬・横浜支店に欠くことのできない存在となっている。

 そして、メイに対する自分の感情がわからず、直接本人に「恋じゃないですかね?」と確認したり、どんな時にも先輩方の言葉に口答えせず「うんうん」とにこやかに頷いたり。自分にも相手にも素直なさまが、どんどん愛おしくなっていく。

 公式サイトのインタビューに「監督やプロデューサーと『瀬川遙人は子犬のようなキャラクターで演じていきたいね』という話をしていたので、そこを目標にキャラクターづくりをしていました」とあるが、瀬川はまさに、ついつい手を差し伸べたくなる子犬のよう。学生役も演じてきた眞栄田だが、瀬川は彼が演じてきたどの役柄よりもあどけなく見え、思い描いた形で我々に届いているのではないだろうか。

 これまでは自分の感情を抑え込むような役柄を演じる機会が多かったが、瀬川は自分の感情を正直に出す役どころ。だからこそ技術で押し切るのでなく、純粋な感情から溢れ出るような瑞々しい芝居が心地よい。

 第8話では、研修期間後の新たな配属先について話題が持ち上がっていた瀬川。9月1日に迎える最終回では、一体どんな展開が待ち構えているのか。彼に恋心を抱く天馬(若月佑美)との関係はどうなるのか。『わたナギ』で新たな魅力を解放した眞栄田郷敦の今後にも、期待は高まるばかりだ。

■nakamura omame
ライター。制作会社、WEBサイト編集部、専業主婦を経てフリーライターに。小学生男児2人の母。ママ向け&エンタメサイトを中心に執筆中。Twitter

■放送情報
火曜ドラマ『私の家政夫ナギサさん』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜放送
出演:多部未華子、瀬戸康史、眞栄田郷敦、高橋メアリージュン、宮尾俊太郎、平山祐介、水澤紳吾、岡部大(ハナコ)、若月佑美、飯尾和樹(ずん)、夏子、富田靖子、草刈民代、趣里、大森南朋
原作:『家政夫のナギサさん』(四ツ原フリコ著/ソルマーレ編集部)
脚本:徳尾浩司
演出:坪井敏雄、山本剛義
プロデューサー:岩崎愛奈(TBSスパークル)
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS

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