イザベル・ユペールが仕掛けたシナリオとは? 『ポルトガル、夏の終わり』本編映像公開

 8月14日に公開される映画『ポルトガル、夏の終わり』の本編映像が公開された。

 本作は、『人生は小説よりも奇なり』のアイラ・サックス監督による人間ドラマ。ポルトガルの世界遺産の街シントラを舞台に、死期を悟った名女優と彼女の元へ集まった家族らの間で巻き起こる騒動と、人生の悲喜こもごもを描く。

 『エル ELLE』で第89回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたイザベル・ユペールが主演を務め、ブレンダン・グリーソンやマリサ・トメイらが脇を固める。

『ポルトガル、夏の終わり』本編映像

 公開された本編映像は、ユペール演じる主人公フランキーが仕掛けた家族劇の“イカれた”シナリオが明らかになるワンシーン。ヨーロッパを代表する女優のフランキーは、自らの余命があまり長くないと悟り、バケーションと称してシントラに家族や親友を呼び寄せ、最愛の者たちの人生を今のうちに少しだけ演出しようと目論んでいる。フランキーが集めたのは、元夫ミシェル(パスカル・グレゴリー)、彼との間に生まれた息子のポール(ジェレミー・レニエ)、現在の夫ジミー(ブレンダン・グリーソン)、彼の連れ子のシルヴィアとその家族、さらに仕事を通じて唯一の友人として信頼を寄せるヘアメイクアップアーティストのアイリーン(マリサ・トメイ)。

 しかし、フランキーの秘めたる計画のことはまだ誰も知らない。この場面で、フランキーは何の前触れもなく、親友アイリーンと、いつまでたっても独り身のポールはお似合いではないかと夫ジミーに語り始める。フランキーの“たくらみ”に気付いたジミーは、「よしてくれ。君が仕組んだのか」と呆れた様子だ。「一生独身のまま?」と息子の将来を心配する母親としての顔を覗かせるフランキーに対して、ジミーは反撃と言わんばかりにフランキーの知らない“事実”を告げる。

 サックス監督はエリック・ロメールの作品を緻密に研究し、観客が、演じている俳優自身と役柄の両方を味わうことができるよう意図したという。この狙いについて、サックス監督は「贅沢な俳優陣がそれぞれ相手と反応しながら演技するのを観客は観察することができるんです」とコメントを寄せている。

■公開情報
『ポルトガル、夏の終わり』
8月14日(金) より、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
出演:イザベル・ユペール、ブレンダン・グリーソン、マリサ・トメイ、ジェレミー・レニエ、パスカル・グレゴリー、ヴィネット・ロビンソン、グレッグ・キニア
監督・脚本:アイラ・サックス
配給:ギャガ
後援:ポルトガル大使館、ポルトガル政府観光局
原題:Frankie/2019/フランス・ポルトガル/カラー/ヨーロピアンビスタ/5.1chデジタル/100分/字幕翻訳:松岡葉子 
(c)2018 SBS PRODUCTIONS / O SOM E A FURIA (c)2018 Photo Guy Ferrandis / SBS Productions
公式サイト:gaga.ne.jp/portugal

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