比嘉愛未は“時代の女神”!? 『レンタルなんもしない人』にもたらす“もう一つの癒し”

 第2話では、レンタルさんが「僕が会社を辞める時不安じゃなかった?」と聞くと、「あのまま働いていた方が不安だった。君、笑わなくなっていたから」「だから君が仕事を辞めて、今の仕事をしない感じ、凄くいいと思う」と、日常会話で何気なく彼の活動を肯定する優しさを見せる。沙紀の両親が、レンタルさんが会社を辞めたことを知り、そのことを咎められる第5話では、「あのまま仕事を続けてたら、私の好きなあの人がいつか消えていなくなっちゃうんじゃないかって」「私にとってあの人はいてくれるだけでいい、だから彼が見つけた何もしないって生き方、応援したい」と幸せそうな顔で親に説明する場面も。沙紀の、レンタルさんへの思いが伝わる名シーンだろう。とにかく彼の生き方を肯定する……その優しさは、比嘉が持つお姉さん的存在感と雰囲気があるからこその技。日常的な夫婦の関係を自然に比嘉が見せることで、他人を受け入れることの大切さが視聴者にも伝わるのだ。

 このドラマは実話をもとにしたものとは言え、報酬を得ないレンタルさんの存在はファンタジーになりかねない。しかし、レンタルさん本人のビターな過去、そして沙紀という奥さんがいるからこそ、このドラマは現実味を帯び、共感を呼んでいるのかもしれない。レンタルさんを時代の救世主と呼ぶ人も多いが、比嘉が演じる沙紀はまさに時代の女神と言えるだろう。

■放送情報
『レンタルなんもしない人』
テレビ東京系にて、毎週水曜深夜0:12〜0:52放送
動画配信サービス「Paravi」「ひかりTV」にて配信予定
出演:増田貴久、比嘉愛未、葉山奨之、松川星、古舘寛治
第7話ゲスト:西岡徳馬、喜矢武豊(ゴールデンボンバー)
第8話ゲスト:松尾諭、ヒャダイン
原作:『レンタルなんもしない人のなんもしなかった話』(晶文社)
原作協力:『〈レンタルなんもしない人〉というサービスをはじめます。』(河出書房新社)
チーフプロデューサー:山鹿達也(テレビ東京)
プロデューサー:稲田秀樹(テレビ東京)、小松幸敏(テレビ東京)、尾花典子(ジェイ・ストーム)、近添有賀、渡邉崇
監督:草野翔吾、タナダユキ、棚澤孝義、進藤丈広
脚本:政池洋佑、本田隆朗、竹川春菜
主題歌:NEWS「ビューティフル」(ジャニーズ エンタテイメント)
制作:テレビ東京/ジェイ・ストーム
製作著作:「レンタルなんもしない人」製作委員会
(c)「レンタルなんもしない人」製作委員会
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/rentalsan/
公式Twitter:@tx_rentalsan

関連記事