『スカーレット』大崎茂義役・稲垣吾郎インタビュー

稲垣吾郎、約30年ぶりの朝ドラ出演への思いを語る「新たな地図を広げていくことができたら」

SNSを通して届いたファンの“リアルサウンド”

ーー喜美子と武志にとって大崎先生が支えとなっていくわけですが、稲垣さんご自身の精神的な支えは?

稲垣:精神的な支えは「ヒロくん」(※半同棲していると語ったことがある稲垣の友人)です。

ーー:(笑)。

稲垣:ややウケですね(笑)。半分冗談、半分本気ですがヒロくんをはじめ、友人、家族、一緒に仕事をしている仲間、たくさんいます。意外に思われるのですが、僕は1人で抱え込むタイプではなく、すぐに回りに相談するタイプなんです。喜美子や武志とは逆です。2人は心配をかけたくないと自分で頑張ろうとしますが、僕はすぐに人に頼ってしまいます(笑)。

ーー『スカーレット』のテーマのひとつとして、さまざまな「出会い」が描かれてきました。稲垣さんは「新しい地図」として、新しい出会いは何かありましたか?

稲垣:環境が変わって失ったものもあれば得たものも大きいですね。特にSNSは大きな出会いでした。これまでもファンの方々の応援は届いていたのですが、SNSを通してまさに“リアルサウンド”な声が届くようになって(笑)。

ーーありがとうございます(笑)。

稲垣:そんな声を実感として知ることができたことは本当に大きいことでした。『スカーレット』も毎日Twitterのトレンドにあがっていますし、僕の出演が決まったときも皆さんが話題にしてくださっていて。演じること、それは僕にとって一番の軸になっているものなので、こんなに多くの方々が観ている作品に出演できることは本当に大きなことです。もちろん、地上波だけではなく、さまざまなステージがあることを知ったので、いろんな場所で、新たな地図を広げていくことができたらと思っています。才能の塊が競いあう世界の中でもあるので、また新たなステージでもっともっと成長して、皆さんに面白がってもらえたらなと思います。

ーー約30年ぶりの出演となった“朝ドラ”は今後の活動にどう活かされていくかと感じていますか。

稲垣:まだ何もわからない14歳の頃に“朝ドラ”に出演させていただいて、また環境が変わってリセットされたタイミングでこうして“朝ドラ”に出演させていただくことにすごく縁を感じております。俳優の仕事は何歳がピークというのはないと思うんです。歳に応じた役柄が必ずありますから。そのときそのときでさまざまな役柄に起用していただけるように、自分を磨いていきたいなと感じております。

 先日、草なぎ剛君が出演した舞台『アルトゥロ・ウイの興隆』を観に行きました。何十年間も一番近くで見てきた仲間である剛くんなのに、見たことのない彼の表情、姿があったんです。それにはすごく感動しました。ただ、彼の新作を観たらまたきっと違う表情が見れると思っています。常に自分を更新し続けているんです。それは僕も見習わないといけないなと。僕のことをずっと応援してくださっている方の中には、「稲垣吾郎」というイメージが出来上がっていると思うのですが、それをどんどんアップデートし続けて、常に新しい稲垣吾郎を見ていただけるようにしたいと思っています。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『スカーレット』
2019年9月30日(月)〜2020年3月28日(土)放送予定(全150回)
出演:戸田恵梨香、大島優子、林遣都、松下洸平、黒島結菜、伊藤健太郎、福田麻由子、マギー、財前直見、稲垣吾郎ほか
脚本:水橋文美江
制作統括:内田ゆき
プロデューサー:長谷知記、葛西勇也
演出:中島由貴、佐藤譲、鈴木航ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/scarlet/

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