ピクサーのキャラクターはなぜ共感を呼ぶのか? 『2分の1の魔法』ダン・スキャンロン監督が明かす
3月13日公開のディズニー/ピクサー最新作『2分の1の魔法』の監督を務めたダン・スキャンロンのコメントが到着した。
ディズニー/ピクサーの最新作となる本作は、“父親に会いたい”と願う主人公イアンと兄バーリーが父を復活させる旅を描く物語。これまでピクサー映画は、『トイ・ストーリー』シリーズのウッディとバズの友情、『リメンバー・ミー』のミゲル一家の家族の絆などを描き、世界中に感動を届けてきたが、なぜピクサー作品は共感を呼ぶキャラクターを描けるのか。
『モンスターズ・ユニバーシティ』も手がけたスキャンロン監督は、「本作の主人公イアンには誰もが成長する上で経験する出来事が描かれている。ピクサー映画に共通することだが、実際に私たちが経験することを描くことで、誰もが共感できるキャラクターが生まれるんだ」と、共感できるキャラクター作りの秘密を明かした。
これまでもピクサー作品では、『トイ・ストーリー』シリーズや『モンスターズ・インク』『ファインディング・ニモ』など、主人公がおもちゃやモンスターや魚であっても、世界中の人々が感情移入できるキャラクターを描いてきた。ピクサー映画ではキャラクターを描く時に監督や製作陣の実体験を基にすることで、共感し応援したくなるキャラクターを生み出してきたのである。
本作は、スキャンロン監督が1歳の時に父親を亡くした経験があり、“もし一度でいいから父親に会えたら…”という思いから着想を得た。本作で描かれているテーマは父親や兄など家族の絆だが、スキャロン監督は主人公イアンに誰もが共感できるように、自身が高校生の頃に感じた思いや当時の性格をイアンに反映させて描いていったという。
スキャンロン監督は、「イアンはとても内気で自分に自信がない高校生なんだ。僕も高校生の時はとてもシャイで絵を書くのが好きで、注目されたいとは全然思っていないタイプだった。だから自分に自信を持つことは人生の課題だったし、ピクサーの中だけでも僕と同じような人はたくさんいた。僕たちが経験したことをキャラクターに反映させていくことで、みんなが共感し応援したくなる主人公が描けたと思うよ」と語っている。
■公開情報
『2分の1の魔法』
3月13日(金)全国ロードショー
監督:ダン・スキャンロン
キャスト:トム・ホランド、クリス・プラット
日本版声優:志尊淳、城田優
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)2019 Disney/Pixar. All Rights Reserved.