『おっさんずラブ-in the sky-』春田の“天性の人たらしぶり” 千葉雄大は早くもキス!?

 「お客さまのなかに、どなたか絵心のあるかたはいらっしゃいませんかー!」

 『おっさんずラブ-in the sky-』(テレビ朝日系)のはじまりを告げる、春田創一(田中圭)の叫び。(今のところ)“はるたん”でも“はるぴょん”でもないけれど、その男・春田はまたもやモテにモテているようだ。

 期待と不安に胸を膨らませるOL民(おっさんずラブファンの通称)から熱視線が送られるなか、日本中を沸かせた大人気恋愛ドラマの新章がついに初回放送を迎えた。『おっさんずラブ』は、2016年の年末にスペシャルドラマとして単発放送、2018年に新たなストーリーで連続ドラマ化され、今年の8月にはその続編として映画化も果たした「おっさんたちの恋の物語」シリーズ。航空会社を舞台にカムバックした新章では、春田と黒澤武蔵(吉田鋼太郎)以外のキャストが一新され、心機一転、新たなストーリーが紡がれていく。

 「入社10年目のモテない独身男」というキャラクターではじまった前章とは異なり、中途入社のCA(客室乗務員)として入社初日を迎える春田が描かれた、初回放送の冒頭。寝坊してポンコツぶりを見せたかと思えば、道ゆくおばあちゃんを助けたり、トイレに結婚指輪を落とした乗客のヘルプに応えたり、そのお人好しぶりは健在のよう。そのことでブリーフィングに遅れ、ファーストフライトのお預けをくらった春田は、資料用ロッカーの整理中に自分のデッサンが描かれた大量の紙を見つけてしまう……。

 スペシャルドラマ版や連続ドラマ版との一番の違いは、黒澤キャプテンを含め、ほぼ全員が春田と初対面もしくは出会って間もないということだろう。そこには10年の歳月を経て徐々にはるたんに惹かれていった“黒澤部長”の存在はなく、その“出会い”から“恋に落ちる瞬間”までもが事細かに描写されていく。第1話は成瀬(千葉雄大)から春田への突然のキス、「月が綺麗ですね」に本気になる黒澤キャプテン、そしてラストの「デッサンは四宮(戸次重幸)のものだった」と急ピッチな展開ながらも、実は彼らの本心はひとつも明かされていない。それは第1話から黒澤部長の告白が描かれた前章との大きな差異だ。だからこそ、誰が春田のことを好きになり、春田が誰のことを好きになるのか、初回の時点ではまったく検討がつかず、あらゆる想像が膨らむ心躍る展開になっている。

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