『まんぷく』放送後も出ずっぱり! 瀬戸康史、前原滉、毎熊克哉ら「塩軍団」俳優の活躍を追う
ムードメーカーといえばこの人! 永沼伊久也
永沼が演じていたのは塩軍団のムードメーカー的存在・赤津。SNS上では、福子の母・鈴(松坂慶子)にこき使われる姿から「すずのしもべ」として注目を集めていた。しかし、そんな赤津が、鈴の生前葬で誰よりも早く鈴に駆け寄る姿に笑い、涙する視聴者も多かった。
『いだてん』では、水泳日本代表チームの1人・横山を好演。横山は、800mリレーの代表選手として選抜され、日本の金メダルをもたらした選手の1人だ。
しかし『まんぷく』での愛されキャラ・赤津があまりにもハマり役だったのか、『いだてん』での役名が横山にも関わらず、視聴者からは「赤津」と呼ばれている。あまりの反響に、自身も思わず役名を間違えてエゴサーチしてしまったようだ。
漢気と渋さを醸し出す毎熊克哉
毎熊が塩軍団で演じていたのは、硬派な佇まいの森本。喧嘩っ早い岡としょっちゅう衝突していた森本だが、彼は戦場で深い心の傷を負っていた。森本の癒えない心の傷を、毎熊は静かに演じていた。
『Iターン』(テレビ東京系)では、広告マンとヤクザの二重生活を送ることになった主人公・狛江(ムロツヨシ)の教育係的存在、「岩切組」の組員・桜井を演じている。古田新太演じる組長・猛の後ろに立つだけで独特の存在感を発揮。桜井はローテンションで口数も少ないが、狛江を「オジキ!」と呼ぶ姿やその佇まいから、只ならぬほどの渋さや漢気を醸し出している。
映画『全員死刑』では、次々に殺人を犯していく主人公の兄を演じていた毎熊。毎熊の演技に魅せられた視聴者の中には「ド悪い役にハマりすぎて素敵」という声も。
登場人物のまっすぐな思いを伝える榎田貴斗
榎田が演じていたのは塩軍団いち真面目な倉永。個性豊かな塩軍団のメンバーの中でも、比較的控えめな立ち位置ではあったが、常にメモをとりながら仕事に励む倉永を榎田が演じることで、不器用だが一生懸命な倉永の性格が際立って見えた。
そんな榎田は、現在『だから私は推しました』(NHK総合)で地下アイドル「サニーサイドアップ」を推すオタクの1人・柿崎を演じている。柿崎は倉永同様メガネキャラだが、理屈っぽく、推しのためならオタク仲間と衝突することも辞さない。推しを応援するいきいきとした演技からは、まっすぐな思いが伝わってくる。
「『まんぷく』の塩軍団」として、その後も注目を集め続けている若手俳優たち。現在演じているキャラクターでは異なる演技を見せながらも、「塩軍団」として愛されているのは、『まんぷく』で役を丁寧に演じ、彼らにしかできない役回りを確立したからではないだろうか。
■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。
■放送情報
木曜劇場 『ルパンの娘』
フジテレビ系にて毎週(木)22:00~22:54放送
※初回は22:00~23:09(15分拡大)
出演:深田恭子、瀬戸康史、小沢真珠、栗原類、どんぐり、藤岡弘、(特別出演)、
加藤諒、大貫勇輔、信太昌之、マルシア、麿赤兒、渡部篤郎
原作:『ルパンの娘』 横関大(講談社文庫刊)
脚本:徳永友一
プロデュース:稲葉直人
監督:武内英樹
制作・著作:フジテレビ 第一制作室
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/Lupin-no-musume/