ジョージ・A・ロメロ監督『ゾンビ』日本初公開復元版公開決定 特別上映イベントの実施も

 ジョージ・A・ロメロ監督による1978年の映画『ゾンビ』の日本初公開版を復元した、『ゾンビ ─日本初公開復元版─』の全国公開が決定した。

 日本で初めて公開された『ゾンビ』本編は、本作のヨーロッパ配給権を得たダリオ・アルジェントが監修を務めたものを、当時の日本の配給会社が、“ゾンビ”発生の説明を加え、当時の基準で過激だった描写に独自の編集を施したバージョン。現在、配信はおろかソフト化さえもされておらず、“幻のバージョン”と言われている。そこで今回、40周年のメモリアルイヤーを祝うべく、その幻のバージョンを復元し、劇場公開に向けて応援サポーターを募るクラウドファンディングが始動。約2カ月の期間を設けているプロジェクトだが、スタートから14日間で、当初の目標金額500万円を達成。それにより全国の劇場公開が決定、ならびに特別上映イベントの開催も実現されることとなった。

 死者が蘇って生者の肉を喰らう、噛まれた者もまたゾンビになる、脳を破壊されるまで動き続けるというゾンビのルールを、“リビングデッド”シリーズ第1作『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』で定義したロメオ監督。2作目となる本作『ゾンビ(Dawn of the Dead)』でゾンビ像を確立、一躍、“ゾンビ映画”は世界的人気ジャンルへと変貌を遂げ、ロメロ監督は「モダン・ゾンビの祖」と評されることとなった。

 また、東京・渋谷にて11月28日に行われる特別上映イベントの開催も決定。ゾンビにゆかりのあるゲストによるトークショーが行われる。さらに、同イベントに本作の主演俳優たちを招聘させるべく、クラウドファンディングは引き続きMakuakeにて、8月9日まで継続中だ。

■公開情報
『ゾンビ ─日本初公開復元版─』
全国順次ロードショー
監督・脚本:ジョージ・A・ロメロ
製作:クラウディオ・アルジェント、アルフレッド・クオモ、リチャード・P・ルビンスタイン
撮影:マイケル・ゴーニック
特殊メイク:トム・サヴィーニ
音楽:ゴブリン、ダリオ・アルジェント
出演:デヴィッド・エムゲ、ケン・フォリー、スコット・H・ライニガー、ゲイラン・ロス、トム・サヴィーニ
企画・提供:フィールドワークス、スティングレイ
配給:ザジフィルムズ
原題:Dawn of the Dead/2019年(オリジナル版:1978年)/アメリカ=イタリア合作/115分/カラー/英語/ビスタサイズ/5.1ch サラウンド
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公式サイト:https://www.zombie-40th.com/

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