北欧ミステリー『ボーダー 二つの世界』日本版ビジュアル公開 原作邦訳刊行も決定

 10月11日公開の映画『ボーダー 二つの世界』の日本版ビジュアルが公開された。

 本作は、イラン系デンマーク人の新鋭アリ・アッバシ監督と、『ぼくのエリ 200歳の少女』の原作者としても知られるヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストが自身の原作を共同で脚本を手がけたミステリー。第71回カンヌ国際映画祭ある視点部門グランプリ受賞に加え、第54回スウェーデン・アカデミー賞では作品賞ほか最多6部門を受賞した。第91回アカデミー賞スウェーデン代表作品にも選出され、メイクアップ&ヘアスタイリング賞でオスカーノミネートを果たした。

 人並外れた嗅覚を持ちながらも、醜い容貌のせいで孤独と疎外を強いられる、国境の税関に勤める女性ティーナは、不気味な男ヴォーレとの出会いにより、己の人生を変えるような事件に巻き込まれていく。

 『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督は、「強い詩。社会に見捨てられた者が人生において愛と怒りの間で選択を迫られる、大人のためのおとぎ話」と絶賛した。また、本作には各国の映画祭で「ショッキング過ぎる」と話題になったシーンがあったが、制作者の意向を汲み修正は一切なし、ノーカット完全版での日本公開となる。

 公開された日本版ビジュアルでは、森の中、様々な動物たちに囲まれ佇む制服姿のティーナとともに、「わたしは心を嗅ぎ分ける」という意味深なコピーが綴られている。

 また、本作の原作『Grans』も収録されている、リンドクヴィストの短篇集『ボーダー 二つの世界』が、9月下旬(予定)に早川書房より邦訳刊行されることが決定した。短篇集『ボーダー 二つの世界』では、本作以外に『ぼくのエリ 200歳の少女』『モールス』の続編にあたる注目作『古い夢を死なせてあげて(仮)』を含む全11篇が収録される予定となっている。

■公開情報
『ボーダー 二つの世界』
10月11日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開
監督・脚本:アリ・アッバシ
原作・脚本:ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト
配給:キノフィルムズ
2018年/スウェーデン・デンマーク/スウェーデン語/110分/シネスコ/DCP/カラー/5.1ch/原題:Grans/英題:Border/字幕翻訳:加藤リツ子/字幕監修:小林紗季/R18+
(c)Meta_Spark&Karnfilm_AB_2018
公式サイト:border-movie.jp

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