『なつぞら』なっちゃんの相手役は誰だ!? 清原翔、吉沢亮、工藤阿須加ら“好男子”が大渋滞

 なつの親友的なポジションにあり、彼女に多くの影響を与える山田天陽に扮するのは、公開中の映画『キングダム』での演技も好評な吉沢亮だ。天陽は高校には通わず、家業である農業に勤しみながら、趣味で絵を描いている。その腕前はかなりのものだが、あくまで“趣味”らしい。彼の鋭い目力は、彼自身の芯の強さをそのまま表しているかのようであり、微笑みと同時にそこから溢れる優しさが魅力的である。なつに東京行きを勧めるものの、それを否定した彼女に向けた「だったら行くなよ」の一言は、これから彼女が東京で奮闘していくことを知る視聴者にとって、非常に重みのあるものであった。

 『獣になれない私たち』(2018/日本テレビ系)での、なんとも憎めない“後輩キャラ”の好演が記憶に新しい犬飼貴丈が演じるのは、天陽の兄・陽平。なつに“漫画映画”の世界を紹介し、彼女がその道に進む、最初のきっかけをつくった人物だ。なつの人生の転機の一端を担った存在とあれば、彼もまた恋の相手だと意識される機会が訪れてもおかしくはない。まだ登場したばかりとあって、今後の動向に注目だろう。

 そしていまだ謎に包まれた、坂場一久という人物を演じるのが中川大志である。やがてなつが勤めることになる、東洋動画所属の監督見習いという役どころだ。彼は野心に溢れた人物で、アニメへの想いは人一倍強いものをもっているらしいが、一癖も二癖もある存在らしい。しかし広瀬と中川といえば、資生堂「シーブリーズ」のCMでの、胸キュン&ニヤニヤな組み合わせということもあり、今作での彼の“キラーワード”にはつい期待してしまう。

 名実ともに若手世代でのトップ選手がここに並んだが、なつの実兄・咲太郎を演じる岡田将生や、藤木直人、井浦新、さらには草刈正雄らも、『なつぞら』に集う好男子だと言えるだろう。さて、なっちゃんの恋の相手は、誰となるのだろうか? この豪華な面々となつとの、些細な目配せさえも見逃せない。

■折田侑駿
映画ライター。1990年生まれ。オムニバス長編映画『スクラップスクラッパー』などに役者として出演。最も好きな監督は、増村保造。Twitter

■放送情報
連続テレビ小説『なつぞら』
4月1日(月)〜全156回
作:大森寿美男
語り:内村光良
出演:広瀬すず、松嶋菜々子、藤木直人/岡田将生、吉沢亮/安田顕、音尾琢真/小林綾子、高畑淳子、草刈正雄ほか
制作統括:磯智明、福岡利武
演出:木村隆文、田中正、渡辺哲也ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/natsuzora/

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