内田理央、『向かいのバズる家族』でさらなる飛躍に期待 ダークサイド演じるのは実は得意分野?

 グラビアや女性ファッション誌『MORE』の専属モデルとして広く知られ、今や成長著しい女優の一人として大活躍を見せている内田理央。『仮面ライダードライブ』(テレビ朝日系)のヒロインとして注目を集めて以降、『掟上今日子の備忘録』(日本テレビ系)、『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)、『海月姫』(フジテレビ系)など人気作でサブメンバーとして数々のドラマを彩ってきた内田が、今クールに放送される『向かいのバズる家族』(読売テレビ・日本テレビ系)で主演を務め、女優としてのさらなる飛躍が期待されている。

 2010年に、日本テレビ『アイドルの穴~日テレジェニックを探せ!~』でデビューし、「日テレジェニック2010」に選ばれ芸能界入りした内田理央。ファッションモデルとグラビアアイドルの両方で活躍する「モグラ女子」として、女性が憧れる存在でありながら、男性を虜にするセクシーな魅力も兼ね備え、さらに2014年に『仮面ライダードライブ』でのヒロインの婦人警官役でブレイク。子どもたちとその親世代にまで好感度が高く、老若男女に愛され人気を博した。

 『仮面ライダードライブ』以降、ドラマや映画の出演作品が途切れることなく本格的に女優として活動。中でも印象的だったのは、福田雄一脚本・演出の『ニーチェ先生』(読売テレビ・日本テレビ系)での現役地下アイドルのコンビニ店員役だ。可愛さを全面に出した、一見天然っぽいキャラだが、最終回で自分の集客力のなさに「あたし人気ないんすよ、可愛い子は人気出ないんすよ」と自暴自棄になってキレてしまう、地下アイドルの悲哀を演じたそのギャップの演技が面白く、コメディエンヌとしての才能を見せた。

 初主演映画『血まみれスケバンチェーンソー』は、短いスカートのセーラー服姿で、チェーンソーを振り回し相手を切りまくるスプラッターもので、過激なアクションだけでなくグラビアで見せるセクシーさと笑顔を見せないクールな演技が様になり、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)では、何事にもめげず、グイグイくる“ポジティブモンスター”の女性を演じたりと、2016年の段階で既に演技の幅の広さを見せていた内田。

 そして名コメディエンヌぶりを開花させたのが、『侠飯~おとこめし~』(テレビ東京系)。BL好きな腐女子の女子大生という役柄で、同級生の男友達たちには男っぽくサバサバと接するも、時折見せるか弱さが男のハートをグッと掴む。中でも酔っぱらい演技は素晴らしく、警官に暴言を吐きまくってはケンカを売り、交通指示機の人形の動く手をわざと胸に当て悶え、うるっとした目で主人公の良太(柄本時生)をセクシーに誘い、そして冷静になった自分に泣く。喜怒哀楽全てが含まれた酔っ払い演技で、彼女の愛おしい存在感を見事に表現していた。友達以上恋人未満のモヤッとした雰囲気を残す、女性の狡さやじれったさを演じるのが実に上手い女優だと感じる。

関連記事