V6 井ノ原快彦、『僕が笑うと』はこれまでのキャリアの集大成に? 万人に愛されるその魅力とは

 井ノ原が演じる、植物研究に没頭する博士という役柄においては、実はV6というバックグラウンドを考えると頷けるものがあると佐藤氏は語る。

「他のV6のメンバーは凝り性が多いんです。長野さんはグルメ本を出していたり、岡田さんは格闘技でインストラクターの資格も持っていたり……と、何かに没頭するメンバーを近くで見てきた今までの経験が本作の演技においても活かされるかもしれません。

 また、V6はメンバー間においても年齢差があるグループですが、そうした背景もあり、V6を“擬似家族”として見るファンも多いんです。その意味でも本作の“血は繋がっていなくても絆がある家族”というテーマには共通する部分があります。V6が個性豊かなメンバーを揃えながら、グループとして今もまとまっていることには井ノ原さんの立ち振る舞いが大きく貢献している部分もあると思います。自らお調子者を買って出て、メンバー5人からイジられる関係を作ったり、時には年長として、幼かった頃の森田さんと三宅さんをたしなめたり……そうした人柄の良さは、本作の個性豊かな子どもたちをまとめる父親という役にもマッチしています」

 初の父親役というのも大きなトピックの一つだ。井ノ原は、V6メンバーでいち早く結婚を発表し、“理想のパパ”を問うアンケートでは上位の常連でもある。

「V6が既婚率の高いグループになったのも、井ノ原さんが結婚発表当初から、ファンに温かく見守られていることも要因としてあるかもしれません。本作の役柄も井ノ原さんのパブリックイメージに近く、ぴったりだと思います。今まで、父親役を演じたことがないのが意外なほどです」

 プライベートでの父親としての生活、個性的なメンバーが揃うV6の頼れる存在としてこれまで歩んできたキャリア……2つの大きな経験の集大成を、本作の井ノ原の演技では見ることができるかもしれない。

(文=島田怜於)

■放送情報
カンテレ開局60周年特別ドラマ『僕が笑うと』
カンテレ・フジテレビ系にて、3月26日(火)21:30~23:18放送
出演:井ノ原快彦、上戸彩、竜星涼、真飛聖、飯豊まりえ、高田翔、坂井真、白洲迅、麻生祐未、吉行和子ほか
脚本:尾崎将也
音楽:白石めぐみ
演出:三宅喜重(カンテレ)
プロデューサー:河西秀幸(カンテレ)
制作著作:カンテレ
(c)関西テレビ

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