ポール・ダノ初監督作『ワイルドライフ』7月公開 C・マリガンとJ・ギレンホールが夫婦役に

 ポール・ダノ初監督作品『ワイルドライフ』が、7月5日より公開されることが決定した。

 本作は、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『プリズナーズ』『スイス・アーミー・マン』などで知られるポール・ダノが初監督を務めた人間ドラマ。『ルビー・スパークス』で共演したパートナーのゾーイ・カザンと共同で脚本・製作も担当し、サンダンス映画祭やカンヌ映画祭で絶賛を浴びた。

 1960年代、カナダとの国境にほど近いモンタナ州の田舎町で、ゴルフ場で働く父ジェリーとジャネットの1人息子である14歳のジョーが暮らしていた。新天地での生活がようやく軌道に乗り、睦まじい夫婦の姿を息子が安堵の面持ちで眺めていたのもつかの間、父が職場から解雇されてしまい、命の危険も顧みず、山火事を食い止める出稼ぎ仕事に旅立っていく。残されたジャネットとジョーは働くことを余儀なくされ、母はスイミングプール、息子は写真館での職を見つけるが、生活が安定するはずもない。やがてジョーは、優しかった母が不安と孤独にさいなまれ、生きるためにもがく姿を目の当たりにすることになる。

 「いつの日か映画を作る時は、きっと、家族についての映画を作るだろうと思っていた」というダノが原作として選んだのは、ピューリッァー賞作家リチャード・フォードが1990年に発表した『WILDLIFE』。フォードの小説は、寂獏とした読後感で世界中の読者を魅了しており、『モントリオールの恋人』(村上春樹訳)や『ロック・スプリングス』(青山南訳)などの短編も日本で紹介されている。

 悲嘆と狂おしいジャネットを演じるのは、『17歳の肖像』『ドライヴ』のキャリー・マリガン。相手役のジェリー役を、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作『プリズナーズ』でダノと共演しているジェイク・ギレンホールが務める。そして14歳の主人公ジョーを演じるのは、8歳で故郷オーストラリアのCMでキャリアをスタートさせたエド・オクセンボールド。M・ナイト・シャマラン監督作『ヴィジット』で、恐怖におののく主人公を演じた。

■公開情報
『ワイルドライフ』
7月5日(金)YEBISU GARDEN CINEMA、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
監督:ポール・ダノ
脚本:ポール・ダノ、ゾーイ・カザン
音楽:デヴィッド・ラング
撮影:ディエゴ・ガルシア
出演:キャリー・マリガン、ジェイク・ギレンホール、エド・オクセンボールド、ビル・キャンプ
配給:キノフィルムズ
2018年/アメリカ/105分/カラー/アメリカンビスタ/PG-12/字幕翻訳:牧野琴子/原題:Wildlife

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