『トクサツガガガ』小芝風花が“ガチ”の特撮オタクを好演! 必死ながらも空回りする姿が愛らしい

 NHKで現在放送中のドラマ10『トクサツガガガ』で、特撮ドラマ好きの主人公・仲村叶を演じている女優・小芝風花。2012年にドラマ『息もできない夏』(フジテレビ系)でデビュー以来、ドラマ・映画・舞台でキャリアを重ね、本作では連続ドラマ初主演を果たした。自身で「昭和顔と言われるんです」と語っているように、時代劇での“和”な佇まいが小芝の魅力の一つだが、本作では、隠れ特撮オタクとして日々生活していくなかの葛藤をコミカルに演じ、確かな演技力を見せつけているーー。

『トクサツガガガ』第1話より

 小芝演じる叶は、商社に務めるOL。会社では爽やかな笑顔で、同僚たちとも上手くやっている器用な部分を持ち合わせている女の子で、好意を寄せてくれると思われる男性社員までいる。しかし、その実は子どものころに出会った特撮ヒーローに憧れる“ガチ”の特撮オタクだ。

 特撮に対する“熱い思い”がありつつも、幼少期から母親に「女らしさ」を求められてきたため、自身の趣味は誰にも知られてはいけないと思い込んでいる。とは言いつつも、心や体に染みついた“特撮好き”は、ことあるごとに顔をのぞかせ、そのたびにあたふたするさまが、この作品のコミカルな要素を担う。小芝の演技は、作品にポップさを出すために非常に重要になってくる。

『トクサツガガガ』第1話より

 そんななか、以前、筆者が行ったインタビュー(テレビドガッチ)で小芝自身は監督からのアドバイスもあり「笑いを狙いにいくのではなく、叶が一生懸命やっているにもかかわらず、それが裏目になってしまうところを笑ってもらえたら」と役へのアプローチ方法を明かしていた。その言葉通り、必死になればなるほど、空回りしてしまう叶の姿は、何ともいえなく愛らしくかつコミカルだ。

 現在第2話まで放送が終了しているが、SNS上でも小芝の演技に対する賞賛コメントが寄せられている。なかでも「わざとらしくない一生懸命な感じがリアルでいい」というニュアンスのコメントが多い。この“一生懸命さ”というのが、小芝の持つ大きな特性の一つだろう。

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