『おっさんずラブ』は一つのジャンルとして確立? ファン殺到する公式展覧会の担当者が語る

 放送終了からおよそ半年が経った現在も、ドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)のブームが過熱し続けている。

 2016年の年末深夜に単発ドラマとしてスタートした『おっさんずラブ』は、2018年に連続ドラマ化され、主演に田中圭、ヒロインに吉田鋼太郎、恋のライバルに林遣都を迎えた、男性同士の恋愛を描いた作品。今年4月期に放送された、たった7話の短いドラマであったが、回を増すごとにSNSを中心に反響を呼び、土曜日の23時15分スタートという深夜ドラマながら、第6話、最終回の第7話では「おっさんずラブ」というワードがTwitterの世界トレンド1位をマークするほどの、圧倒的なファンの熱を示す形でフィナーレを迎えた。

土曜ナイトドラマ「おっさんずラブ」公式ブック

 その人気に応え、8月には「土曜ナイトドラマ『おっさんずラブ』公式ブック」(文藝春秋)を刊行。予約殺到の緊急重版で累計発行部数は15万部を記録している。最近では、12月3日に発表された「2018ユーキャン新語・流行語大賞」のトップテンに「おっさんずラブ」が選出され(参考:「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞)、そのニュースに続くように7日には2019年夏『劇場版 おっさんずラブ(仮)』の公開が発表となったのは記憶に新しいところだろう。

 放送後、ファンの思いの一つのはけ口として9月に始まったのがドラマの公式展覧会『おっさんずラブ展〜君に会えてよかった。〜』。ドラマの撮影で使用された小道具、名シーンの場面写真の展示、グッズの販売など、ドラマの世界観を存分に味わえる空間となっている。東京・GALLERY X BY PARCOを皮切りに、大阪・hmv museum 心斎橋、愛知・パルコギャラリーを巡り、現在は東京凱旋会場としてタワーレコード渋谷店 SpaceHACHIKAIにて、12月16日まで開催されている。展覧会にはドラマ内で春田創一(田中圭)が着ていた天空不動産のマスコットキャラクター・てんくぅんの着ぐるみがお出迎え。天空不動産のデスクやホワイトボード、春田と黒澤武蔵(吉田鋼太郎)の結婚式に用意されたウェルカムボード、春田家を再現したセットなど、放送を思い出させる数多くのアイテムが展示されている。今回、展覧会には劇場版が発表される前の平日、日中に訪れたのだが、その時間帯でも多くのファンが展覧会を楽しんでいたことに驚かされた。

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