『SUITS/スーツ』インタビュー

小手伸也が語る、“3度目の月9”にかける意気込み 「革命的な変化を感じています」

 “バイトをしている月9俳優”としても話題の小手伸也。2018年4月クールに放送された『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)で演じた五十嵐の名は、今でも広く視聴者の間で親しまれ、今クール『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)では、主演の織田裕二演じる甲斐のライバル・蟹江役を務め、憎たらしさと可愛さの絶妙なバランスが好評を博している。現在「勝負真っ只中」という小手伸也に、演劇との出会い、そして月9への思いを聞いた。(編集部)

「演劇をやるなら是非ここで、と2浪して早稲田に」


ーーまずは「小手伸也とは何者ぞ」というところからお伺いしたいのですが、大学時代にサークルで演劇を始められたのでしょうか?

小手伸也(以下、小手):実は高校時代にも、演劇部の助っ人として舞台を踏んでいました。80~90年代の小劇場ブームという背景もあり、演劇っておもしろいのかもと感じていたんです。そんなとき、学校に届いたDMを機に早稲田大学の劇団カムカムミニキーナの舞台を観に行ったら、すごく衝撃的で。まだブレイクする前の八嶋智人さんとかもいらっしゃって、「この人売れるんだろうなぁ」なんて思いながら、同じサークルに入りたい、演劇をやるなら是非ここで、と2浪して早稲田に入ったんです。

ーー明確な目標をもって、入学されたのですね。

小手:早稲田で一番有名な演劇サークルである演劇研究会は、かつては森繁久彌さんが所属していたほどの老舗団体で、「演劇に人生を捧げる」みたいな気質が当時から半ば都市伝説のように噂されてました。かたやカムカムミニキーナの母体であった演劇倶楽部は、「もう少しカジュアルに演劇をやりたい」という先輩たちが作ったサークル。僕にとってはそれがちょうど良かったし、やはりカムカムミニキーナから受けた影響は大きかったので、演劇倶楽部で本格的に演劇を勉強させてもらいました。

ーーそれから役者の道を歩み続けてきたわけですが、やめようと思ったことはなかったのですか?

小手:何度もありました。でも、潰しがきかないところに来てしまったっていうのがあって(笑)。去年、三谷幸喜さんの『子供の事情』という舞台に出していただいたときは、正直共演者の中で僕だけ、それ以降のスケジュールが真っ白だったんですね。でも絶対に反響があるから、デカい仕事が来るのを待つ姿勢でいようと。そのときは「三谷さんに使っていただいた上で何の反響もなかったら、僕はそこまでの人間なのかもしれない」と、ある程度覚悟はしていました。

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