ドラッグ中毒から女性のタイプまで 『ヴェノム』トム・ハーディ、意外と知らない12の秘密

4:ラッパーとしてデビューするはずだった!?

 2001年、リドリー・スコット監督作『ブラックホーク・ダウン』の下士官役で映画デビューしたトムハですが、その前に実はラッパーとしてレコード会社と契約し、アルバムを数枚ほど録音していたのだとか! そのうちのひとつ、1999年に録音されたミックステープ『Falling on Your Arse in 1999』がアーティストが作品を直販できるサイト『bandcamp』で2018年1月に発表されました。アーティスト名は『Tommy No 1 and Eddie Too Tall』。トムハ自身は「上手じゃない」と言っていますが、彼のラップボイスはなかなかのもの(※3)。YouTubeでも聴けるので、興味のある人はぜひ!

5:ドラッグ&アルコール中毒を克服

 トムハが長らくドラッグやアルコール中毒と闘ってきたことは有名ですが、彼が立ち直ったのは2003年。なんと、13歳のころからお酒やドラッグに手を出しており、ブレイク前に出演したスタートレックシリーズの『ネメシス/S.T.X』(2002年)の興行的失敗が原因で彼の中毒はさらに激化することに。目を覚ましたら知らない人とベッドインしていた……なんてことはザラにあったのだとか。

 ドラッグやお酒に対する中毒も、15歳から身体中に入れ続けているタトゥーにしても、自分自身の繊細な心を覆い隠すために必要だったのでしょうか……?

2018年の米コミコンでのトム・ハーディ

 2003年、ある日、自分の嘔吐物と血にまみれて路上で目を覚ましたトムハは、やっと自分が置かれている状況に気づき両親のサポートで更生施設に入所しました。「このダークな時期を乗り越えられたのは、演技のおかげだった」と現在では完全に中毒を克服したそう。

 そして、英チャールズ皇太子が主催する『プリンスズ・トラスト』という失業中の若者の人生を立て直すことに力を注いできた基金のアンバサダーとしても活動しています。

 どうやら人間のダークサイドに惹かれる傾向があるトムハ。でも、だからこそ、『ブロンソン』(2008年)や『ウォーリアー』(2011年)などで自分の暗部をキレッキレの演技へ昇華することができました。彼が演じる悪役やアンチ・ヒーローがなぜか憎めないのは、彼の負の部分に、私たちは共感してしまうのかもしれませんね。

6:『偏見とプライド』のオーディションに落ちた!?

 キーラ・ナイトレイ主演の『プライドと偏見』(2005年)でMr.ダーシー役のオーディションに落ちてしまったトムハ。その時のことを「傷ついた。かなり傷ついた。ジーンズにブルーシャツ、ブルーのブレザーを合わせて、できるだけヒュー・グラントっぽい雰囲気で行ったのに……」と語っています(※6)。マシュー・マクファディンのMr.ダーシーもハマり役ではありましたが、トムハならまた違った魅力を見せてくれたかも……と思わずにはいられません!

7:ゲイスキャンダルが勃発!?

 ガイ・リッチ監督作『ロックンローラ』(2008年)で、ジェラルド・バトラー演じるギャングに恋心を抱くゲイを演じたトムハは、ジェラルドを独占したいと思ってしまったそう!? その数年後、ゲイ雑誌のインタビューで男性と性的な関係をもったことがあるかどうかを聞かれ、トムハはこう答えました。「子供のころ? もちろんさ! だって俺は役者だよ!? いろんな人といろんなことをしたことがあるよ」(※4)。

 と言ったものの、2015年度トロント国際映画祭の記者会見でセクシュアリティについて質問をされて「いったい、何のことを訊いてるんだい?」「なぜ?」とややキレ気味に返したトムハ(※5)。あの爆弾発言はもはや黒歴史……? 

8:シャイア・ラブーフと殴り合いに!?

 ストイックな役者根性のせいか、“一緒に仕事するのが難しい”と言われることがあるトムハ。ジョン・ヒルコート監督の『欲望のバージニア』(2012年)で弟役を演じたシャイア・ラブーフとは殴り合いの喧嘩になったという噂も。

 ヒルコート監督によると、撮影中に2人がヒートアップしてしまい、2人はそれぞれ拘束されてしまったそう。トムハによるとシャイアがムーンシャイン(カクテルの名前)を飲んだ後にいきなりアタックしてきたのだとか。一方、シャイアによると、単にじゃれ合っていただけだとのこと。飲酒や奇行で逮捕されたり、撮影中に共演者とトラブルを起こしたりすることで有名なシャイアのこと。真相は謎ですが、2人がモメたことは事実らしいです。

 さらに、ジョージ・ミラー監督作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015年)で共演したシャーリーズ・セロンとも撮影中は険悪な雰囲気だったのだとか。しかし、劇中2人のキャラクターに友情が芽生えたように、最後にはお互いに尊敬するようになったそう。2人の本物の“怒り”がなかったら、あそこまで迫力のある映画に仕上がらなかったかもしれませんね。

 ちなみに、犬好きのトムハが17歳のころ飼っていた犬は「マッドマックス」という名前でした。

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