サメ映画は考えすぎてはダメ? B級映画ファンを虜にする『シャークネード ラスト・チェーンソー 4DX』の楽しみ方
世界のB級映画ファンを虜にした「シャークネード」シリーズの最終作が日本ではなんと劇場公開されるという。しかも4DXだ。シャークネードでラスト・チェーンソーで4DXである。タイトルだけでパワーワードが並びすぎている。
サメとトルネードを合体させるという、そもそもどうして合体させようと思ったのか非常に気になるアイデアで一世風靡した同作は、シリーズを重ねるごとにスケールアップし、前作では空間移動までできるようになっていたが、最終作である本作ではついに時空を超えることになった。恐竜時代、中世、南北戦争時代から未来へとタイムトラベルを繰り返し、主人公のフィンたちとシャークネードの壮絶な死闘が繰り広げられる。お馴染みのパロディも満載だ。
本作はそんな同シリーズの最後の作品となるが、日本でのみ劇場公開されることになった。本作の劇場配給を手がけるムービープラスはこれが初めての劇場配給作品となる。記念すべき1作目の作品がこれとはものすごく大胆な決断だが、ともかくそのおかげで日本在住の我々だけがこの映画を劇場で楽しむことができる。この英断を素直に讃えたい。
前作のドルフ・ラングレン登場の衝撃のラストから、主人公のフィンは時空を超えて恐竜時代へと赴くことになる。サメ映画を観に来たと思ったら、いきなり『ジュラシック・パーク』が始まるという衝撃的な展開だが、その後は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』よろしく、タイムトラベルをしながら、フィンがエクスカリバーを抜いてアーサー王になり、アメリカ独立戦争でアメリカ軍を勝利に導き、西部開拓時代ではビリー・ザ・キッドとともに戦い、母親の若い頃に出会い、さらには未来にまで行ってしまう。未来のシーンではメカシャークっぽいのも出てきて、アサイラム社のサメ映画シリーズそのものをセルフパロディしている。清々しいほどのやりたい放題ぶりだ。