『アントマン&ワスプ』の格闘シーンは変幻自在でリズミカル! 4DX版の見どころ解説

 また、アントマンの能力も重要だ。人間大の物がアリのサイズまで一瞬で縮む。この能力ゆえ、格闘シーンは通常のそれよりトリッキーで立体的になっている。そして「手前にあった物が一瞬で消えてなくなり、またすぐ出てくる」といったシーンは、奥行きを感じる3Dとの相性が抜群だ。ここでもカーチェイスと同じく「揺れ」が活きてくる。今回のアントマンはサイズが5段階用意されており、この段階ごとに異なった「揺れ」が楽しめるのだ。一瞬で極小サイズに変身する際の鋭い衝撃波的な「揺れ」も、巨大化したアントマンが歩く度に引き起こすズシンズシンという鈍重な「揺れ」も楽しい。なお、ここまで書いた通りけっこう揺れる本作であるが、画面酔いが激しい筆者でも一切酔わなかった。そういう意味では4DX入門編としても良いかもしれない(もっとも、この辺は人によるので。心配な場合は車の酔い止めを飲むと良いかも)。

 繰り返すが、本作は2Dで観ても面白い映画である。ただ、あの立体感や臨場感は一度体験しておいても損はない。奥行きを最大限に利用した3D映画として観るにしても、「揺れる」という要素を楽しむ4DX映画として観るにしても、本作は打ってつけの一本だと言えるだろう。変幻自在のリズミカルな格闘シーンと、ミクロの世界で起きるスペクタクルを臨場感たっぷりの状態で体験してみてほしい。

■加藤よしき
ライター。1986年生まれ。暴力的な映画が主な守備範囲です。
『別冊映画秘宝 90年代狂い咲きVシネマ地獄』に記事を数本書いています。

■『アントマン&ワスプ』4DX上映劇場
※劇場により、対応している効果が異なる。
※上映劇場は変更となる場合あり。

【ユナイテッド・シネマ】(18劇場):http://www.unitedcinemas.jp/4dx/index.html
【シネマサンシャイン】(6劇場):http://www.cinemasunshine.co.jp/4dx/
【USシネマ】(5劇場):http://cinemax.co.jp/4dx/
【フォーラム那須塩原】:https://www.forum-movie.net/nasushiobara/
【109シネマズ】(8劇場):http://109cinemas.net/4dx/
【コロナシネマワールド】(8劇場):http://www.4dx.korona.co.jp/4dxbu/index.html
【イオンシネマ】(7劇場):http://www.aeoncinema.com/4dx/
【アースシネマズ姫路】:http://earthcinemas.jp/theaters/4dx

■公開情報
『アントマン&ワスプ』
全国公開中
監督:ペイトン・リード
製作:ケヴィン・ファイギ
出演:ポール・ラッド、エヴァンジェリン・リリー、マイケル・ダグラス、マイケル・ペーニャ、ハナ・ジョン=カーメン、ローレンス・フィッシュバーン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)Marvel Studios 2018
公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/antman-wasp.html

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