吉岡里帆、“アルコール依存症”に立ち向かう 『健康で文化的な最低限度の生活』音尾琢真との格闘

 そんな赤嶺を演じているのは、ゲスト俳優の音尾琢真。今年は『ブラックペアン』(TBS系)や『ヒモメン』(テレビ朝日系)にもゲスト俳優として出演し、映画では『孤狼の血』や『検察側の罪人』で裏社会に生きる男を演じながら、公開が待たれる『止められるか、俺たちを』では赤塚不二夫役をコミカルに演じている。年齢的には中堅どころの、押しも押されぬバイプレイヤーの1人だろう。この『ケンカツ』でも、これまでレギュラー俳優陣が積み上げてきた作品の世界観に溶け込みながら、ゲスト俳優だからこその“異物”としてのインパクトも巧みに放っている。

 そして、自助グループ支部長・八代孝役として登場したのが嶋田久作。嶋田といえば、朝ドラ『半分、青い。』(NHK)で、酒好きの100円ショップの店長を演じていただけに、思わず吹き出してしまう。ワンカップ片手に職場で飲み潰れたり、店が混み合う時間帯に謎の失踪に出たりと、ずいぶん自由な人であった。

 そんな彼(本作においては、まっとうな人間)が、赤嶺に贈る言葉は「やり直せばいいよ。命があるんだから」。ケースワーカー2年目のえみるが、今回も粘った末に勝ち取った言葉である。だが、つねに油断はならない。完治はないのだ。しかし、回復はある。筆者も酒好きなだけに、なんとも身につまされる回であった。

■折田侑駿
映画ライター。1990年生まれ。オムニバス長編映画『スクラップスクラッパー』などに役者として出演。最も好きな監督は、増村保造。

■放送情報
『健康で文化的な最低限度の生活』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週火曜21:00〜放送
出演:吉岡里帆、井浦新、川栄李奈、山田裕貴、小園凌央、水上京香、安座間美優、谷まりあ、鈴木アメリ、内場勝則、徳永えり、田中圭、遠藤憲一ほか
原作:柏木ハルコ『健康で文化的な最低限度の生活』(小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』連載中)
脚本:矢島弘一、岸本鮎佳
監督:本橋圭太、小野浩司
プロデュース:米田孝(カンテレ)、遠田孝一(MMJ)、木曽貴美子(MMJ)、本郷達也(MMJ)
制作協力:メディアミックス・ジャパン
制作著作:カンテレ
(c)関西テレビ
公式サイト:https://www.ktv.jp/kbss/index.html

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