『半分、青い。』永野芽郁の弟役で注目! 上村海成が語る、楡野家の空気感と草太に対する理解

『半分、青い。』上村海成インタビュー

「27歳、36歳とどんどん未知の領域に」

ーー草太は初めて登場したときは高校生でしたが、現在はつくし食堂の店長として家庭を持つ大人になっています。成長していく過程を演じる上で意識したことはありますか?

上村:僕自身の年齢を超えたあとを演じるときは、少し戸惑いがありました。僕が歩んできた年齢であれば、自分が経験してきていることなので、そこまで理解できない感覚はありませんでした。でも、27歳、36歳とどんどん未知の領域になってしまって。見た目をメイクで変えていただいても、中身が伴っていないと違和感が生まれてしまうと思ったので、街で30代くらいの人を見て少し研究しましたね。おどおどしているような人はいないし、どっしり構えているような人が多い気がしたので、普段よりも気持ち的に重心を落とすイメージで、地に足をつけるように意識しました。

ーー草太と自身の共通点は?

上村:先を考えてしまうことや、人の心配をしてしまうところは似ていると思います。自分のことを気にし過ぎてしまうので、相手のことも気になってしまうんです。でも、草太のような気遣いはなかなかできていません。気を遣えなさすぎて友達から怒られるくらいで(笑)。草太のような家族を結びつける“繋ぎ力”のような素質は僕の中にはない部分なので、演じながら勉強させてもらっています。

ーー撮影期間は長いですが、今までの撮影を通じて一番苦労した点は?

上村:すき焼きを食べるシーンで卵をかき混ぜるところです。生まれてこの方、生卵をかき混ぜたことがほとんどなくて、かき混ぜ方が全く分からなかったんです。みんなに聞いても「え、卵なんて普通にやれば平気じゃん」って言われて、「普通ってなんだよ!」って(笑)。

ーーカツ丼を売り出してつくし食堂を継ぐというのは、最初から聞いていたことなんですか?

上村:全く知りませんでした。先ほどのシーンで、「いずれ卵関係にいくから」とだけ言われていて、パティシエにでもなるのかなと思いつつも、食堂を継ぐような気はしていて、撮影の中盤くらいの時期に、「カツ丼作るよ」と教えてもらいました。カツ丼は難しそうな凝った料理っぽく見えますけど、カツを揚げるところから教えていただいて、思っていたより簡単に作ることができました。

ーー草太を演じていて一番嬉しかったシーンは?

上村:律と鈴愛が夏虫の駅で再会する前夜の、初めて草太の本音が見えたシーンです。草太はそれまで、自分の運命をすいすい受け入れすぎだなと思っていたんです。お姉ちゃんが上京してしまったから、自分は家から出ずに名古屋の大学に通って、文句も言わないし、苦に思っていなんだなと感じていました。されるがままに運命を受け入れていくタイプなんだなと。だけど、初めて鈴愛とちょっと揉めるようになって、本当はこう思っていたんだなっていうのが分かり、草太も人なんだなと思いました。

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