綾野剛とかたせ梨乃の激しい鍔競り合い! 『ハゲタカ』は“会社のあるべき姿”を問いかける

 一つひとつ丁寧にベッドを作ることをモットーにしている太陽ベッド。しかし、中森は先代が作り上げたそのこだわりを省みることなく、むしろ会社を私物化していく。「社宅のベッドはフランス製だ!」と太陽ベッドの社宅の写真をばら撒き、鷲津は彼女が先代から受け継いだ魂が欠片もないことを言い詰める。「あなたにとって会社とはなんですか。会社は誰のものですか。そのことを理解しなかったあなた方に、会社に残る権利はない」「ままごとはこれで終わりにしましょう。自分の力で這い上がって来い! では!」と中森とその息子に厳しい言葉を残す。買収後の再生には、“最大のガン”=会社を私物化している浪費家は弾かなければならない。そして、鷲津が中森に浴びせたセリフは、第1話のラストで松平貴子(沢尻エリカ)と交わした“多くの日本人が忘れてしまった魂”に通じている。


 中森とのバトルの裏では、日光の老舗ホテル「日光みやびホテル」を巡る松平家の物語も進行している。第2話にて新たに登場した貴子の妹・珠香(木南晴夏)は、今後、物語をかき乱していくような強烈なインパクトを放つ存在だ。ラストで日光みやびホテルを買収することを宣言した鷲津。第1部完結となる第3話は、老舗ホテルの命運を賭けた「ハゲタカ VS 大銀行」のバトルもいよいよ大詰め。予告編では、「ハーゲーターカー! 冥利に尽きますよ!」という強烈な鷲津のセリフも確認できる。松平家と鷲津がどのように交錯していくかも、今後のポイントとなっていきそうだ。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
『ハゲタカ』
テレビ朝日系にて、毎週木曜21:00〜放送
原作:真山仁『ハゲタカ』『ハゲタカII』(講談社文庫)
出演:綾野剛、渡部篤郎、沢尻エリカ、池内博之、木南晴夏、堀内敬子、佐倉絵麻、杉本哲太、光石研、小林薫
脚本:古家和尚
監督:和泉聖治
音楽:富貴晴美
主題歌:Mr.Children「SINGLES」(Toy’s Factory)
ゼネラルプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:中川慎子(テレビ朝日)、下山潤(ジャンゴフィルム)
(c)テレビ朝日
公式サイト:http://www.tv-asahi.co.jp/hagetaka/

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