過去の火曜10時枠とは真逆? 吉岡里帆主演『きみが心に棲みついた』は“依存の誘惑”をあぶり出す
「自己評価が極めて低いという部分は、すごく共感します。私もどんなに評価していただいても、自信がベースにないタイプ、自信を持てた瞬間に、私は頑張れなくなるんじゃないかってくらい」とは、キョドコを演じる吉岡の言葉(公式サイトより)。
世の中の流れに従い、マナーを守り、従順に、謙虚に……私たちはそんな“いい子“でいることを無意識に植え付けられてきたのかもしれない。年齢は重ねても、心の中は“いい子“でいようとする無知なまま。何をどう頑張れば、自分に自信を持てるのかわからない、そんな大人が増えているのかもしれない。「(認めてもらいたい)欲のある人間はコントロールするツボがある」という星名のように、誰かに人心掌握されているのではないか……。そして意のままに人を操っている張本人もまた、そうした行動でしか自分を認めることができていないとしたら……。愛情の枯渇が生きにくい世の中を動かしているのだとしたら……。恋愛がベースにはあるが、日常に潜む依存の誘惑をあぶり出すドラマになりそうだ。
(文=佐藤結衣)
■放送情報
TBS火曜ドラマ『きみが心に棲みついた』
毎週火曜22:00〜放送
出演:吉岡里帆、桐谷健太、石橋杏奈、ムロツヨシ、鈴木紗理奈、瀬戸朝香、向井理
原作:天堂きりん「きみが心に棲みついた」「きみが心に棲みついたS」(祥伝社フィールコミックス)
脚本:吉澤智子、徳尾浩司
プロデューサー:佐藤敦司(ドリマックス・テレビジョン)
演出:福田亮介(ドリマックス・テレビジョン)
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/kimisumi/