2017年に最も輝いた女優、有村架純 2年連続『NHK紅白歌合戦』紅組司会に寄せて

 2017年も有村架純の人気は絶頂だった。それは、2年連続で『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)の紅組司会という栄誉ある役を担当することにも現れているが、有村が名実共に日本の芸能界のトップ女優になったわけには、彼女が積み上げてきたいくつもの功績がある。

 まず、今年の有村を語る上で外せないのが、半年間に渡りヒロイン・みね子を演じた朝ドラ『ひよっこ』(NHK総合)である。全156回を通じた期間平均視聴率は20.4%を獲得。19.4%で始まった第1週から徐々に視聴率を上げ、最終週には23.0%の最高視聴率で有終の美を飾った。有村自身も、「週刊ザテレビジョン 第94回ドラマアカデミー賞」にて最優秀主演女優賞に輝いている。『ひよっこ』終了の翌月には、映画『ナラタージュ』が公開され、『marie claire ASIA STAR AWARDS 2017』において「アジアスター賞」も受賞した。高校教師・葉山(松本潤)に思いを寄せ続ける工藤泉としての演技が評価された結果である。2017年の締めくくりとなる紅白の司会は、昨年に続き2年連続。これは2008年~2009年に紅組の司会を務めた仲間由紀恵以来の記録となる。

 有村の人気は、なにも数字や賞だけに現れているわけではない。数々の有名人が、『ひよっこ』オンエア中はもちろん、終了後にもテレビで有村のファンであることを公言していた。“朝ドラ受け”が好評な『あさイチ』(NHK総合)の有働アナ、井ノ原快彦を筆頭に、紅白の総合司会として有村とタッグを組む内村光良もまた、彼女の大ファンだという。内村は、『LIFE!~人生に捧げるコント』(NHK総合)で『ひよっこ』のエピソードの中でも特にお気に入りだという、みね子が行方不明になっていた父・実(沢村一樹)と再会するシーンを、有村本人とパロディーコントで再現していたほどだ。

 また、『おはよう日本』(NHK総合)の高瀬アナは、番組のラストに「有村さん。『おはよう日本』でお待ちしております」とラブコールを送るだけに留まらず、その日の『9時のニュース』(NHK総合)にも登場し、ニュース番組の終わりに『あさイチ』に出演中の有村へのメッセージをねじ込むというウルトラCを決め、その熱狂的な愛が視聴者から絶賛された。それがきっかけとなり、12月16日に放送となった『有村架純 カナダ大自然の旅』(NHK総合)では、サブナレーションを高瀬アナが務めている。

 今年で4年連続となる「紅白ウラトークチャンネル」の司会を務めるバナナマンの日村勇紀も、ラジオ番組『バナナマンのバナナムーンGOLD』でたびたび有村の名前を挙げている。ロッチの中岡創一も『頼まれてないけど、いったん会議しましょう』(TBS系)に出演した際、有村と電話が繋がっているというサプライズ(姉の藍里というドッキリ)を受け、動揺のあまり「好きです」と告白してしまっていた。

 なぜ有村は、これほど多くの人を惹きつけるのだろうか。内村(扮する三津谷寛治)は、「紅白1分PR」の中で有村の印象を「爽やか、真面目、可愛い」と三拍子で絶賛しているが、それは朝ドラの有村のキャラクターそのものである。実際、『カナダ大自然の旅』では、ニュアンスとフィーリングと笑顔で見知らぬ人々と英会話を成立させて、すぐさま打ち解けて見せた。そのオープンさも有村の人を惹きつける理由の一つだろう。

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