健太郎×佐田正樹が語る、『デメキン』への情熱 健太郎「今思うとあれはガチ喧嘩でした(笑)」

健太郎×佐田正樹『デメキン』対談

■健太郎「最後のシーンは、あまり記憶がない」

――では、真木(柳俊太郎)や大八、大沼部(藤木修)らも実在している方なのでしょうか?

佐田:そうです。漫画を描く大沼部くんは、今の僕の相方(清人)です。演じている藤木(修)くんが、本当にあの時のまんま……変な髪型まで再現してくれて(笑)。実際に清人が弁当を食べてる時にムービーを撮って、藤木くんに参考として見せていたんですが、彼は喋り方とかもしっかり再現してくれましたね。

健太郎:大沼部くん、ずるいですよね。最後にいいところを全部持っていきますもん(笑)。

――本作は実話だからこそ、バイオレンスの描写がリアルに感じました。撮影中、特に喧嘩のシーンでは、実際に拳が当たることもあったのでしょうか?

健太郎:ありました。最初の頃は気を付けていたのですが、途中から自然とみんな「もう、当たってもよくない? ほかの仕事に差し支えないように顔だけは気を付けて、あとはもう気にせずやろうよ」という雰囲気になりました。実際に1階から2階、3階と順番に撮影していったのですが、屋上に出た時にちょうど朝日が出ていたんです。もともとそれを狙おうと言う予定で、日をまたいで撮影していたので、その光景を見た時には興奮しました。実は、最後の屋上で忠次(笠松将)とタイマンを張るシーンでは、あまり記憶がありません。とにかく忠次を倒すことしか頭になく、感情が昂ぶっていたので、もう本当にフラフラで。気づいたら全部終わっていました。「あの屋上どうやって上がっていった?」って聞いたのですが、みんな「いや、分かんねえ」って(笑)。そのくらい、トランス状態で撮影していました。変な薬を飲んだ時って、こんな感覚なんだろうなって思いました(笑)。だから、本番では常に当てられ当ててという感じでした。当てられたその瞬間はイラっときますが、当ててもらった方が自分自身も盛り上がりますし、反応もリアルなので、今思うとあれはガチ喧嘩でした(笑)。

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(取材・文・写真=戸塚安友奈)

■公開情報
『デメキン』
シネマート新宿ほか全国公開中
出演:健太郎、山田裕貴、栁俊太郎、今田美桜、髙橋里恩、田中偉登、福山翔大、三村和敬、藤木修、岩永ジョーイ、神永圭佑、成田瑛基、笠松将、黒石高大、くっきー(野性爆弾)、ケン(水玉れっぷう隊)、坂田聡 
原作:佐田正樹『デメキン』 
監督:山口義高
脚本:足立紳
音楽:海田庄吾
主題歌:LEGO BIG MORL「一秒のあいだ」(OORONG MANAGEMENT/SNOW WHITE MUSIC)
製作:東映ビデオ、AMGエンタテインメント
製作プロダクション:ステアウェイ
配給:AMGエンタテインメント/2017/日本/115分
(c)よしもとクリエイティブ・エージェンシー/ワニブックス/秋田書店・ゆうはじめ
(c)2017 映画『デメキン』製作委員会
公式サイト:http://demekin-movie.com/

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