瑛太、深田恭子に絶叫告白! 『ハロー張りネズミ』ネギの花言葉が示すもの

 探偵ドラマであるからには、往年のトレンディードラマのような男女の恋愛描写は欠かせない。主人公の七瀬五郎(瑛太)と、第2話で依頼人として登場し、すっかり「あかつか探偵事務所」の一員として馴染んできた蘭子(深田恭子)の関係が、ようやく動き始めたTBS系金曜ドラマ『ハロー張りネズミ』の第7話。

 駅前の八百屋で働く冴えない青年・星野(宇野祥平)は、閉店間際にネギを買いに来る女性・七菜子(橋本マナミ)に心を奪われ、彼女の身辺調査を「あかつか探偵事務所」に依頼する。五郎と蘭子がペアを組んで1週間彼女を尾行してみると、毎日違う男とデートを重ねていることが発覚。たまたまその一人に南(リリー・フランキー)がおり、「パパ活」サイトで知り合ったことを教えてもらうのだ。

 「パパ活」に苛立ちを感じる五郎と、調査報告を聞いてポジティブに振舞いながらも、一人になった瞬間に耐えきれずに嗚咽を漏らす星野。一方で、七菜子の暮らしぶりに疑問を感じた蘭子は、彼女が「パパ活」をしている理由を訊ねるために、直接七菜子に会いに行く。理想に生きる男性キャラクターと、現実を理解して受け入れながら生きていく女性キャラクターの姿が対比的に描かれているのが興味深い。

 蘭子にひどい言葉を投げかけて殴られた五郎は、すっかり落ち込んでいる星野と会って酒を飲み交わす。「いいじゃないですか、女の人がいろんな顔を持っていたって。好きな女性の一番綺麗な顔を見てあげるのが男じゃないですか」。星野が語ったこの台詞に、多くの男性視聴者はドキッとしたことだろう。好きな相手の過去に固執してしまうのは、男性ならば一度は経験があるはずだ。それを判ったうえで、すべてを受け入れる。この覚悟を持った台詞を聞いてしまえば、星野の恋路を応援せずにはいられない。

 「ネギの花言葉」が“笑顔”であると五郎に語る八百屋の星野と、同じタイミングで同じことを蘭子に語るネギ農家の娘である七菜子。ふたりの運命的な関係を象徴させる、ドラマティックな展開には思わずニヤリとしてしまう。さらに、ネギのもうひとつの花言葉である“くじけない心”に後押しをされ、七菜子に想いを告げる星野。畑の真ん中での絶叫告白シーンは実に格好良い。

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