本郷奏多、“見下し系”男子役で人気急上昇! 2.5次元俳優として重宝される理由は?

 たとえば、2015年に放送された『アカギ』では、赤木しげる役を演じるにあたって、自身の髪を5回ブリーチして白髪にしている。それも、自ら志願して。また、本郷はビジュアル面だけではなく、しっかりと演じるキャラクターを分析し噛み砕いて体現する。だからこそ、彼にしかできない唯一無二のキャラクターとなる。それは、14年という役者としてのキャリアだけでなく、彼自身の芯が通った性格や、原作を愛し向き合う心が人一倍強いからではないだろうか。

 さらに、本郷がこれまで演じてきた役柄の多くは“クールで小生意気な少年”だった。先述した『テニスの王子様』や、『GANTZ』で演じたキャラクターもそうだ。本郷は何と言っても“人を見下す目”と“気怠い雰囲気”が上手いのだ。そして大体の漫画に、この“クールで小生意気な少年”は存在しており、人気キャラクターの一人となっていることが多い。氷のように冷たい視線が観客の心をも射抜き、本郷の存在感が作品をキュッと引き締めてくれるのだ。

 ほかの俳優にはない独特の感性と雰囲気を持つ本郷。優れたマンガ作品が多い日本において、今後さらに活躍していく俳優の一人であることは間違いないだろう。

(文=戸塚安友奈)

■書籍情報
本郷奏多写真集『KANATA HONGO 2016』
撮影:小暮和音
発売日:5月25日(水)発売
定価:本体2500円(税別)
体裁:A4変形 88ページ ぴあ株式会社
(c)PIA

関連記事