松田龍平×山下敦弘『ぼくのおじさん』に真木よう子出演へ 日系四世役で英語の長セリフに挑戦

『ぼくのおじさん』に真木よう子が出演へ

 松田龍平が主演を務める映画『ぼくのおじさん』の公開日が11月3日に決定し、マドンナ役として真木よう子が出演することが発表された。

 本作は、北杜夫による同名児童文学を『味園ユニバース』『オーバー・フェンス』の山下敦弘監督が映画化した人間ドラマ。兄の家に居候をしながら大学の臨時講師とて哲学を教えている“おじさん”が、お見合いで一目惚れをした美女・稲葉エリーに会いたい一心で、甥の雪男とともにハワイを訪れる様を描く。松田龍平がおじさん役を、大西利空が甥っ子・雪男役をそれぞれ演じる。

 このたび出演が発表された真木よう子が演じるのは、松田演じるおじさんが一目惚れする、ハワイ在住の日系四世・稲葉エリー。日本ロケに加え、約2週間にわたるハワイロケが行われた本作で、真木は、映画では初めてとなる英語での長セリフにも挑戦している。

 真木は、ハワイロケについて、「ハワイに行く前はとても不安でしたが、最終日には帰りたくなくなってしまうほど満喫できました(笑)。ハワイの快晴続きの天気はもちろんですが、日本と違って空も広く、ただそこにいるだけで気持ちが朗らかになれました」と、振り返っている。なお、真木が山下監督作品に出演するのは、2008年にテレビ東京系列にて放送されたドラマ『週刊真木よう子』以来、8年ぶり。真木、山下監督、脚本・企画の須藤泰司からは、コメントが寄せられている。

真木よう子(稲葉エリー役) コメント

エリーは典型的な“ザ・マドンナ”。これまで経験したことがないほどイメージのはっきりした役柄だったので、なるべく自分の色を出さず、監督の指示に従いながら台本に対して忠実に演じるよう心がけていました。エリーという女性に自分を近づけていく過程は難しくもありましたが、ハワイ育ちのカラッとした性格の彼女は演じていて楽しかったです。山下監督は、こちらの集中力が切れていると直ぐに見破ってしまう怖い監督なんです(笑)。でもそれだけ熱心であり、その情熱が現場にも伝わるので、緊張感のある雰囲気のいい現場を作り上げてくださる方ですね。松田龍平さんの演じたおじさんは、すごく素直で、見ているだけで面白い人! おじさんの役にぴったりだなって思います(笑)。

山下敦弘監督 コメント

一言で表すとエリーは、おじさんにとって“太陽”のような存在。そんなエリーを真木さんは全力で演じてくれました。芯があって明るい女性という“陽”の部分だけでなく、ハワイの日系四世であるという揺れ動くアイデンティティの“陰”の両方を真木さんは演じてくれて、僕も掴み取れていない複雑で繊細なエリーを見事に体現し、深みを増してくれました。とても真木さんらしいエリーになったと思います。

脚本・企画 須藤泰司 コメント

エリーは原作にはないキャラクターですが、彼女を通じて原作の大切な部分でもある、太平洋戦争が始まって苦労した日系人の人々、戦争の爪痕の描写を映画に入れようと思いました。原作同様、それが押しつけがましくならない範囲で、エリーから日系人がたどった歴史が見えるような、覚悟ある女性にしました。彼女の存在によってぼくとおじさんのハワイでの珍道中だけでなく、ドラマとしても楽しめるように、王道のラブストーリーのおじさんのロマンスが生まれたと感じております。

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■公開情報
『ぼくのおじさん』
出演:松田龍平、大西利空(子役)、真木よう子 
原作:北杜夫「ぼくのおじさん」(新潮文庫刊)
監督:山下敦弘
(c)1972北杜夫/新潮社 (c)2016「ぼくのおじさん」製作委員会 
公式サイト:www.bokuno-ojisan.jp

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