森川葵、『監獄学園─プリズンスクール─』で見せる暴力的な演技はなぜ魅力的なのか?
彼女が個性的な役を演じているのは今回だけではない。過去の出演作をみると、『乾き。』では薬漬けの女子高生役、『おんなのこきらい』では過食症を患う性格最悪な美人OL役など、一癖も二癖もある役柄を演じている。そして、そんなキャラクターにあわせて髪型がころころと変わるところも彼女の特徴のひとつ。髪色から長さまで、本人だと気付けないくらいガラッと変わることからカメレオン女優とも言われている。身近に感じられる愛嬌がありながらも、透明感のあるイノセンスな雰囲気をあわせ持つ森川だからこそ、個性の強い髪型も似合ってしまうのだろう。
元セブンティーンの専属モデルということもあり、人の目を惹きつける容姿に注目されがちなのだが、もちろん役者としても高評価を受けており、実力派若手女優として名前が挙がることも少なくない。過去のインタビューでは、「“森川葵”でいくんじゃなくていろいろな“人”になれる女優になりたい」(参考:MANTANWEB『森川葵:話題の注目女優 主演映画で髪バッサリも「坊主にできて、ラッキー」』)と発言している森川。そこからは、”演じるのではなく、役そのものになりきる”といった、女優としての芯がしっかりと定まっているような印象を受ける。そんな役者気質が備わっているからこそ、役柄やビジュアルにとらわれない演技ができるのだろう。
本日(11月10日)放送される第3話以降、ますます男子生徒と裏生徒会の戦いが盛り上がっていくことが予想される。原作の際どい描写がどこまで表現されるのかは未知数だが、今後の展開によっては森川葵の新境地がみられかもしれない。
(文=泉夏音)