『コウノドリ』『オトナ女子』『おかしの家』・・・・・・この秋スタートする連続ドラマへの期待

 早いもので、もう10月。そろそろ秋クールのドラマの予告編もスタートし、その内容が分かってきた頃。さて、今クールは、何を観ましょうか? ということで、ここではこの秋注目のドラマを、独断と偏見のもと、いくつかピックアップして紹介していきたいと思います。

 まずはやはり、10月16日(金)22時からスタートする『コウノドリ』(TBS)でしょう。意外にも今回が連続ドラマ初主演となる綾野剛が、産婦人科医/謎の天才ピアニスト・鴻鳥サクラを演じる、医療系ヒューマン・ドラマです。原作は、鈴ノ木ユウの同名漫画(週刊『モーニング』(講談社)で連載中)。髪型を漫画に寄せるなど、気合い十分の綾野はもちろん、その部下である新人産科医役を松岡茉優が、サクラの同期でありライバルでもある産科医役を星野源が演じるほか、大森南朋、吉田羊らが脇を支えるなど、キャスティングも盤石の布陣です。『ゲゲゲの女房』(2010年)、『八重の桜』(2013年)などNHK作品で知られる脚本家・山本むつみが、この人気漫画をどのように連続ドラマ化していくのか、非常に気になるところです。

 同じく、漫画原作ものとしては、12日(月)21時からスタートする石原さとみ、山下智久主演の「月9」ドラマ『5→9〜私に恋したお坊さん〜』(フジテレビ)も、気になるところです。月刊『Cheese!』(小学館)で連載中の相原実貴による人気漫画『5時から9時まで』を原作とする本作。前クールの『恋仲』で純愛路線に戻したようにも思える「月9」枠ですが、「東京版『セックス・アンド・ザ・シティ』⁉︎」という謳い文句の漫画のドラマ化だけに、やはりそれなりのシーンも用意されているのでしょうか。現在乗りに乗っている石原さとみの体当たり演技に期待します。それにしても、この『5→9』というタイトルは、果たしてアリなのでしょうか。

 さらに、漫画原作と言えば、窪田正孝の熱演が話題となった『デスノート』と同枠で、『エンジェル・ハート』(11日(日)22時30分〜/日テレ)がスタートします。『キャッツ・アイ』、『シティーハンター』などで知られる北条司の人気漫画を実写ドラマ化する本作。“シティーハンター”冴羽獠役を上川隆也が演じることはもとより、その実質的な主人公・香瑩(シャンイン)役を、連ドラ初ヒロインとなる三吉彩花が演じることにも注目です。根強いファンのいる漫画だけに、その仕上がりには賛否両論、さまざまな意見が噴出することでしょうが、前クールの『デスノート』がそうであったように、それを覆すパンチ力のある展開を期待します。

 漫画原作が続きましたが、テレビドラマの王道と言えば、やはり人気脚本家によるオリジナル作品です。たとえば、7日(水)22時よりスタートする『偽装の夫婦』(日テレ)。これは、『女王の教室』(2005年)や『家政婦のミタ』(2011年)など、数々のヒット作を生み出してきた脚本家・遊川和彦が、久しぶりに天海祐希とタッグを組むことで話題のドラマです。固く心を閉ざした人嫌いの主人公(天海祐希)が、とある事情によって、かつて愛した男(沢村一樹)と「偽装結婚」する……そんなトリッキーな物語。何かと物議を醸すことの多い遊川作品ですが、柴咲コウが主演した1月期の『○○妻』の評判が必ずしも芳しいものではなかっただけに、ここらでひとつ再起を願いたいものです。

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