「ゲオチャンネル」は定額制動画配信サービス競争にどう挑む? 成人向けコンテンツの価値を検証

「HuluやNetflixなどの定額制動画配信サービスは、オリジナルコンテンツの充実で差別化を図ろうとしていて、日本向けコンテンツの制作にも意欲的です。ゲオチャンネルは、それに対し安めの価格設定と成人向けコンテンツで戦おうとしているように見えますが、先に述べたようにそれはプレステージの作品のみなので、AVファンに訴求するには弱いと思います。DMM系列などの協力を得られれば、コンテンツ面での競争力も生まれると思いますが、AVメーカーが現在の独自サービスの価格設定を見直すには時期尚早ですから、それも難しいでしょう。ただ、ある程度の映画やアニメを観ることができて、時々は無料動画ではない、ちゃんとしたAVを観ることができれば良いというライトユーザーにとっては、価格も安いですし、嬉しいサービスかもしれません。プレステージの作品自体も、ライトユーザー向けのものが多く、サービスとマッチしています。今後、適切にユーザー設定ができるか否かが、ゲオチャンネルにとっての課題となるのでは」

 ライトユーザーに向けた商品・サービスの安価提供で業績を伸ばしたゲオは、競争が激化する定額制動画配信サービスでも、その手腕を発揮することができるのだろうか。

(取材・文=松田広宣)

関連記事