FANTASTICS 佐藤大樹が語る、ストイックな姿勢の背景「常に何かをしていないと気が済まない性格なんです」

佐藤大樹『In Motion』(幻冬舎)

 FANTASTICSが幻冬舎とタッグを組み、毎月書籍を発売するプロジェクト『GL-9 ~FANTASTICS BOOKS~』。その第六弾として、リーダー・佐藤大樹の2nd写真集『In Motion』が8月8日に刊行された。

 EXILE/FANTASTICSのパフォーマーとして活躍しながら、俳優業や絵本作家などさまざまなジャンルに挑戦する佐藤大樹。約6年ぶりとなる本写真集は台湾にて撮影された。台湾ならではのエキゾチックなシチュエーションの中、大人の色気を感じさせる表情も収められた本作に、佐藤大樹はどのように挑んだのか。制作背景や自身のストイックな姿勢について話を聞いた。

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6年で人はこうやって成長するんだなと思いました

──1st写真集『STEP BY STEP』が2020年発売、2作目となる『In Motion』が2026年発売と、LDH PERFECT YEARごとに写真集を出されていますね。

佐藤:確かに!

──ということは偶然ですか? 会社愛やグループ愛が強い佐藤さんなので、もしかしてそのあたりも狙っているのではと思っていました(笑)。

佐藤:いやいや、偶然です。

──『TAIKI MAGAZINE』の編集長も経験されたうえでの本作の制作でしたが、編集や書籍制作という点で、ご自身の成長や変化は何か感じましたか?

佐藤:これはいいことなのかはわからないですが、すごく効率を重視するようになって。作るときって常に時間との戦いじゃないですか。特にロケでの撮影は天候の変化もあるし、観光客の皆さんの妨げにならないように限られた時間でどうやっていい写真を撮るか、みたいなことを考えながら撮影していたのは前回と大きく変わったところだと思います。

──確かにその視点は、編集長を担当したからかもしれないですね。

佐藤:今回3日間で撮影をしたのですが、3日目は予備として設定していました。でも

実際は、2日で撮影を終えました。

──すごい。では3日目は完全に自由時間に?

佐藤:はい。みんな各々行きたいところに行っていました。でも3日目が1番晴れたので悔しかったですね。

──それは悔しいですね。

佐藤:はい。僕はマネージャーさんとスタイリストさんと一緒にショッピングモールに行って爆買いしました。みんなにプレゼントするスニーカーを買ったり、台湾に行った記念に残るものを買ったり。

──本当にその佐藤さんの効率の良さがみんなを幸せにしたんですね。

佐藤:チームワークが良かったんだと思います。撮影をしてくれたSASU TEIさんにはEXILE やFANTASTICSやのジャケット写真を撮ってもらったこともあって、いつかソロでも撮っていただきたいなと思っていた方でした。撮影と撮影の間に、みんなでご飯を食べたり、そこでも撮影したり、すごくいいチームワークで臨めたから完成した一冊だなと思います。

──そのチームワークを作るために佐藤さんがやったことは何かありますか?

佐藤:僕自身もともと人見知りはあまりしないタイプなんですが、カメラマンの方やアシスタントさん、スタイリストさん、ヘアメイクさん、編集さん、マネージャーも、みんなが「とにかくしゃべりながら楽しく撮ろう」という雰囲気だったんです。それでいて集中して撮るときは、パッと集中して撮る。プロフェッショナルの集まり、仕事人の集まりだったので、僕が何かするというのは特になくて、自然とできていた雰囲気かもしれないです。

──「あの頃より少し大人になった僕をぜひ堪能してください!」とコメントされていますが、出来上がった本作を見て、どのようなご自身を見せられたと思いますか?

佐藤:顔つきも凛としているし、6年で人はこうやって成長するんだなと思いました。

──確かに前作と並べると表情が全然違いますよね。

佐藤:はい。笑顔一つとっても、昔はあどけなさや幼さみたいなのがありましたが、今はいろいろ経験した表情だなと思います。体つきもそうですね。昔も筋トレはしていましたけど、そこまで意識したトレーニングはしてなかったんです。でもライブの本数を重ねていくうちに、その本数に耐えきれるような体作りを意識するようになって。より線も太くなっているなと思いました。

──「今はいろいろ経験した表情だと思う」というのは、お芝居だったり?

佐藤:一番はお芝居ですね。いろいろな作品や役を経験したから、大人っぽさをより感じてもらえるような写真がたくさん入っているなと感じます。あとは、人前に立った回数がこの6年でかなり増えました。6年経っているから当たり前なんですが、EXILEもFANTASTICSも、1冊目を出したときよりも大きなステージで公演数も重ねているのでその経験が出ているなと思います。

──撮影するうえでは、何か演じる気持ちもあったのでしょうか? それとも基本的には自然体?

佐藤:基本は自然体ですが、麻雀をしながら撮影をしたカットがあって。黒髪でリムレスメガネをかけて撮ったんですが、あのときだけはちょっと役を演じているような雰囲気でした。あのショットはお気に入りです。

──黒髪でリムレスメガネというのは、佐藤さんからのアイデアだったんですか?

佐藤:そうです。ハワイで撮影した1st写真集でも途中から黒髪になるんです。だから1冊目も見ている人が楽しめる仕掛けになったらなと思って今回も途中から黒髪にしてみました。そういう1冊目の頃から応援してくださっている方が楽しめる仕掛けもいろいろと散りばめています。

──表紙の、水の中の写真も印象的です。

佐藤:これもお気に入りです!「魚と撮りたい」という気持ちがあったので、今回熱帯魚と一緒に撮れたのはすごくいい思い出です。

──この写真は、本当に魚と一緒に水の中に入って撮っているのでしょうか?

佐藤:そうなんです。バスタブにまず自分が入って、自分の顔の周りに熱帯魚を放して撮りました。でもその水が冷たくて! 首元に熱帯魚が来るまで撮れないので、魚がいいところに来るまで水の中で耐えていました(笑)。カラフルな熱帯魚だったので、色のバランスもあって、近くに来てほしい色の魚がいないと撮れないし。使われている写真は奇跡のショットです。

──魚と一緒に撮りたかったのはどうしてですか?

佐藤:昔から水の生き物が大好きで、小学生の頃から金魚や亀、ウーパールーパーなどを飼っていました。自分自身も水の中にいると落ち着くんですよね。温泉とかサウナが好きなのも同じ理由です。だから経験として、魚と一緒に撮ってみたいなと思っていたんです。撮っている段階から「これは表紙候補です」と言っていました。

自分の見せ方を自分で決めずに、周りの人に決めてもらった

──『In Motion』というタイトルに込めた想いを教えてください。

佐藤:自分は本当に常に何かをしていないと気が済まない性格なんです。休みの日は朝から晩まで外に出かけるタイプだし、仕事も、アーティスト・俳優以外に絵本を出したり(『おいでよ うぱごろう』)、雑誌(「TAIKI MAGAZINE」)を作ったり、キャラクターを作ったり(うぱごろう)と、とにかくやりたいことをずっとやっていたいタイプ。だから「動き続ける」とか「目標に向かって走り続ける」みたいな意味を込めて『In Motion』にしました。

──ご自身を表した言葉なんですね。

佐藤:そうです。

──数年前、年末年始に信じられないスケジュールで八木勇征さんと旅行をされていましたよね。

佐藤:飛行機で札幌に行ってご飯を食べて一泊して、次の日の朝沖縄に行きました。気温差は30度でした。でも2日間で旅行を堪能しました。

──ものすごいスケジュールですね。

佐藤:それくらい、とにかく時間があったら何かしていたいというタイプです。家でじっとしているということができないので。

──それは昔からですか?

佐藤:昔からですね。でも歳を重ねるほどどんどん強くなっている気がします。

──歳を重ねていくほど、疲れやすくなったり、「休みたい」と思いそうなのに。身体的に休みたいとも思わないですか?

佐藤:基本的に「休みたい」とか「動けない」ということはないです。もし明日1日オフをもらえたとしたら、今日の夜からどこに行くかを決めて飛行機を取って、明日の朝イチの便でどこかに行くと思います。

──本作について「ファンの皆さんが見たい“佐藤大樹”を、出し惜しみなく詰め込んでいます」とコメントされていましたが、佐藤さんは普段からご自身やグループがどう見られるか、どう見せるべきかを考えている印象があります。本作収載のインタビューでは弱音を見せることについての持論も語られていましたが、見せるべき部分と見せるべきでない姿を、ご自身ではどのように感じていますか? 

佐藤:見せる部分でいうと、SNSに載せているようなオフの表情とかって、誰でも見ることができるものになっていると思うんです。だけどシャワーシーンやベッドを使ったシーンは写真集ならではだと思うので、僕はなるべく雑誌とかでもやらないようにして、自分の写真集に取っておくというポリシーがあります。だから今回の写真集でも、そこは惜しみなく出したいなと思っていました。1st写真集よりも際どいシャワーシーンになっています。

──そうですね。

佐藤:反対に見せるべきではない、というか抑えたのは……うーん、そういう意味では、今回はあまり抑えてないかもしれないです。カメラマンのSASU TEIさんと歩きながら「ここでも撮ろう」と、雰囲気で撮っていったカットがかなりあって。事前にロケハンはもちろんしてくださっていましたが、僕からも「ここで撮りたい」とか「今の食べている瞬間をそのまま撮ってください」って言ったりして。そう考えると出し惜しみしていないですね。

──「出し惜しみしていない」というのは前作よりも感覚としては大きくなっていますか? どんな姿も見せられるようになっているというか。

佐藤:というか、前作は1st写真集だったから「これもやりたい」「あれもやりたい」と自分のなかでやりたいことがたくさんあったんです。だけど『In Motion』では、自分の見せ方を自分で決めずに、周りの人に決めてもらった、というほうが大きいのかもしれません。

──委ねられたというか。

佐藤:はい。担当編集さんが1st写真集のときと同じ方だったこともあって「あえて6年経った僕を表現するならどうするのがいいですかね?」と相談して決めたことも多かったです。

──他人からどう見えるか、みたいなことを考えながら作ったんですね。

佐藤:そうです。

誰よりもファンの方にアピールする

──「見せるべき部分と見せるべきでない姿」という話でいうと、写真集内のインタビューで、これまでは見せないようにしていた弱気な部分を、番組を通じて見せてみた、というお話もありました。弱い部分や弱音を見せるようになって、ご自身のなかで何か変化はありますか?

佐藤:やっぱり楽になりましたね。「助けてくれる人が、周りにこんなにいたんだ!」っていうのを実感しました。普段は相談されることが多いんです。1st写真集を出したときは事務所でも年下のほうでしたし、グループとしても最年少でした。だけど今は、ちょうど……中間管理職というか。

──確かにこの6年で後輩グループがかなり誕生しました。

佐藤:だからどっちの立場でも物事をみられるようになりました。相談役も買って出るし、でも先輩にも甘える。この6年でどっちの側面も見せられるようになりました。

──それこそ後輩とはこまめに話をするようにしているとインタビューでも話されていましたが、ちゃんと先輩に甘えてもいらっしゃるんですね。最近先輩に甘えたエピソードがあれば聞かせてください。

佐藤:2つあって。1つはØMIさん(三代目J SOUL BROTHERS)が、事務所の方とご飯に行っているというので誘っていただいて。食事のあと、カラオケをしたんですが、登坂さんと三代目さんの「LOVE SONG」をデュエットさせてもらいました。

──デュエットで!

佐藤:そうなんです。もう一つは、EXILE NESMITHさん(EXILE、EXILE THE SECOND)とのエピソード。NESMITHさんは僕が20歳になったときにお寿司に連れていっていただいたことがあって。この間、EXILEのイベントで一緒になったので「ひさしぶりにご飯行きましょうよ」と誘ったら、また美味しいお寿司をご馳走してくださいました。ただ、ここで6年前とは違う僕がいて。昔だったら一人で行っていましたが、僕が普段可愛がっている後輩も紹介したいと思ったので、FANTASTICSの(木村)慧人、PSYCHIC FEVERの(小波津)志と(半田)龍臣も誘って、みんなでお寿司を食べました。

──本当に、先輩に甘えて後輩もかわいがっているんですね! リアルサウンドでFANTASTICSにインタビューさせていただいた際、世界さんが「ライブでは『誰も怪我することなく、成功してくれ』と思っている」「パッと横見たら、(もう一人のリーダーである佐藤)大樹は『うおー!』ってやってる」とお話しされていました。本作の2万字インタビューで語られていたことと重複してしまうかもしれませんが、佐藤さんがFANTASTICSのライブで意識していることや大切にしていることはどのようなことですか? (参考:FANTASTICSがライブで大切にしていることとは? 世界・瀬口黎弥・堀夏喜・中島颯太が考える、グループの持つ多面的な輝き

佐藤:誰よりもファンの方にアピールすること。僕、めちゃくちゃ手を振っていると思います。「自由にどこに行ってもいい」とか「何をしてもいい」という演出のときはできる限りファンの方と交流が少しでもできるように意識しています。今年は僕のプロデュースグッズで、僕のキャラクター・うぱごろうの大きなぬいぐるみを作ったので、より自分のファンがわかりやすくなったんです。だからライブで大切にしているのは、ファンの人たちに感謝をすることですね。あとは「手を抜かない」。たとえその日体調が悪かったとしても、その日出せる120%を出したいなと思っています。でもステージに立っていることが一番大事だから、世界さんの言うように「誰も怪我をせずにファイナルまで終える」ということも考えているかもしれません。

──ライブでファンの方との交流をたくさんする、というのはどういった思いからですか?

佐藤:他のアーティストの方のライブに行った時に、知り合いだから手を振ってくれているのもあると思うんですが、やっぱりすごくうれしいなと思ったんです。そう考えると、僕のファンの方はもちろん、僕のファンじゃない方でも「あれ、今のって私にしてくれたのかな?」って幸せな気持ちになってくれたらうれしいなと思って、来てくださった方全員にしたいと思っています。もし、その人が初めてEXILE 、FANTASTICSのライブに来た人であったら、なおさら帰り道に僕のことを思い返してくれるだろうし。とにかく印象に残るようにしています。

──ストイックで完璧なことから「人間味がない」と言われる佐藤さんですが、最近あった“やっちゃったな~”という、人間味を感じるようなちょっとした失敗エピソードを教えてください。

佐藤:この間体調を崩してしまって、翌日のメンバー全員での仕事を休ませていただきました。この芸能界に入って、体調の都合で仕事に参加しなかったのは初めてだと思います。

──初めて!?

佐藤:はい。12年間で初めてでした。今までそういうことがなかったので、初めて「しっかり休んでください」って言われて。人間っぽいことをしているなと思いました。ずっと超人でいたかったのに。

──ある意味、託せるようになったということでもありますよね。

佐藤:そうですね。でもめちゃくちゃいろんな人に迷惑をかけたんですけど……。でも人間味を感じるエピソードはそれですかね。悔しかったです。

──すみません、もっと軽いエピソードでも良かったんですが……。

佐藤:いや、それくらいしかないんで。

──普段は超人だから。

佐藤:はい。

──では最後にFANTASTICSとしての今後の目標と、佐藤さん個人としての今後の目標を教えてください。

佐藤:FANTASTICSとしては、デビュー当時からの夢であるドームツアーを回れるアーティストになることです。今3度目のアリーナツアーを開催させていただいているので、次に進めるように色んなことを積み重ねていきたいです。あと、台湾で撮影した際に現地にも僕らを応援してくれている人がたくさんいると感じたし、以前タイでのイベントで海を越えて愛してもらえることを実感したので、海外公演やアジアへの挑戦もしていきたいです。個人としては、世界規模の配信作品に出ること。あとは日曜劇場・朝ドラ・大河、この3つは35歳までに叶えたい夢として掲げているので、必ず実現させたいと思っています。

■書誌情報
佐藤大樹 2nd写真集『In Motion』
価格:3,300円
発売日:2026年8月8日
出版社:幻冬舎

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