【漫画】親友は敵で魔法少女? 現役高校生が描くガールズマジックストーリー『悪役魔法少女ブラックトマトちゃん』

 悪役魔法少女になってみたら、敵が親友だった?――そんなキャッチーな物語で不思議な引力を放つのが、漫画『悪役魔法少女ブラックトマトちゃん』。現在、Xで9,600を超える「いいね」を集めている。

 作者は現役高校生の山葵棗さん(@wasabi_natsume)。本作はヒール役のキャラクターに惹かれ続けてきたという彼女が、初めて本格的なストーリー漫画に挑んだ一作でもある。この制作背景について彼女に話を聞いた。(小池直也)

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『悪役魔法少女ブラックトマトちゃん』(山葵棗)

――9,600を超える「いいね」が集まっています。ご自身としてはいかがですか。

山葵棗(以下、山葵):予想以上でした。これまではイラストもしくは、それに少しセリフを添えるような感覚のものをネットに載せていて。白黒でストーリー性のある作品を投稿したのは初めてです。ここまで反応をいただけるとは思いませんでした。「こうだったらいいな」という考察も多くいただけたのもありがたかったです。今後のストーリー作りの参考にもなりました。

――なぜ悪役の魔法少女を主人公にしようと?

山葵:昔から、悪の幹部や組織にいる女の子が好きなんです。オリジナルの魔法少女を作ろうと考えたときに、「悪役の魔法少女がいたら可愛いんじゃないか」と思って。正義の魔法少女と対比になるように描いてみたら面白いかな、と。

――悪役の女の子に惹かれるんですね。

山葵:王道とはちょっと違う道を行くキャラクター性というか、そのかっこよさが好きなんだと思います。単純に見た目もあるかもしれませんが……。正義の味方か、それを邪魔する悪役か、どちらになりたいかと言われたら、悪役の方になりたいですね。

――名前や設定はどう考えていったのでしょう。

山葵:トマトになったのは、私自身がトマトが好きだからなんです。それをモチーフに作っていきました。名前は下手にひねるよりも、色としての「ブラック」を「トマト」に付けたらそれっぽくなるかなと。

――キャラクターデザインで意識したことは?

山葵:とにかく自分の好みに従うことですね。描いていてつまらなくなると、イラストとしてもよくならないと思っていたので。好きな色の組み合わせ、好きなスカートの形を選んで、シルエットがトマトっぽく見える要素を入れたりしました。ストーリーを描く想定はまだなかったので、キャラクターデザインのアイデアが先にありましたね。

――イラストと漫画では、制作の感覚は違いますか。

山葵:全然違いました。一枚の絵として考えてしまう癖がなかなか抜けなくて。ストーリーだと全体で一作品として綺麗にまとめなきゃいけないのに、毎ページにこだわりが出すぎてしまう。その癖には、今でも少し苦労しています。もともと話を考えるのは好きだったんですが、それを漫画として出力するのは自分には向いていないと思っていたので。頭の中にあるものを形にできるのは楽しいな、と感じました。

――物語やセリフは、どのように生まれているのでしょう。

山葵:完全に自分の感覚ですね。考えすぎると場面に合わない硬い感じになってしまうので、普段自分が思いつく言葉をそのまま当てはめています。小さい頃から、影響を受けたアニメの世界観のなかで、自分の好きなキャラクターを主軸にストーリーを頭の中で動かす、ということをよくやっていました。

――特に気に入っているシーンはどこでしょう?

山葵:全体的に気に入っているんですが、絵で言うなら「助けに来たよ」のコマですね。ぐっと掴んでくるような画面になったので。流れで言えば、ブラックトマトともう一人の正義の魔法少女との絡みが気に入っています。

――現在はイエロートマトちゃんなど、新たなキャラクターも登場しています。今後はどう描いていきますか。

山葵:他のキャラクターとの関わりや、ブラックトマト自身の成長を描いていけたらと思っています。いずれはみんなで戦うような展開まで持っていけたら嬉しいですね。

――普段は学業と並行しての創作だそうですが、両立はいかがですか。

山葵:すごく忙しいです。だから「今日はもう絵はいいかな」という日もあったり(笑)。でも絵を描くのが楽しいので、息抜きとして少しずつ描いている感じです。学校も楽しくて、周りの友達を見ながら「こういうキャラもいたらいいかも」と思うこともあります。絵を描いていることはクラスのみんなが知っていて、応援してくれてますね。それがありがたいです。

――将来は漫画家やイラストレーターの道へ?

山葵:そちらの方面に進みたい気持ちはありますが、どうなるかはまだわかりません。ただ、絵をやめることはないと思います。趣味でもずっと描き続けていくはずなので。

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