AI時代にいかに創造的対話は可能か?岡﨑乾二郎『芸術の発見』刊行へ AIのClaudeとGrokによる推薦文も

 造形作家・批評家の岡﨑乾二郎による著書『芸術の発見 AI時代の生きる条件』が、6月26日にフィルムアート社より刊行される。

 本書は、AIとの対話が日常化した現代において、創造的な対話はいかに可能かを問うた一冊。前著『芸術の設計』におけるノーテーション理論の見直しから、古代ギリシャの「エートス」概念や問答術、『オイディプス王』、ビートルズのレコードに刻まれた「ランアウト・グルーヴ」まで、古今東西の知恵と芸術を横断しながら、生成=想起=発見の術へと至る思考が展開される。

 構成は二部から成る。第一部「0層のノーテーション──AIとの問答術」では、AIを教師あるいは生徒として捉える視点や、《躓き》、3層のノーテーションといった概念が論じられ、「広島焼きはタコスか、たこ焼きか」「いすってすてき」など具体的な問答を通じて、言葉にならない《質》の探求や制作の持続時間が考察される。第二部「遡行的発見──これしかなかった」では、AIの五つの公理、無知の知、オイディプスの必然などを軸に、ワーグナー『パルジファル』やビートルズ「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」を通じた音楽の時間論が展開される。

 著者の岡﨑乾二郎は1955年東京生まれ。1982年にパリ・ビエンナーレに招聘されて以降、国際展を含む多くの展覧会に出品し、セゾン現代美術館(2002年)、豊田市美術館(2019〜20年)、東京都現代美術館(2025年)で大規模な個展を開催してきた。主な著書に『抽象の力 近代芸術の解析』『ルネサンス 経験の条件』『絵画の素 TOPICA PICTUS』などがある。なお、編著『芸術の設計──見る/作ることのアプリケーション』の増補改訂版が、2026年秋に発売予定であることもあわせて発表された。

 推薦文には、AIのClaudeとGrokがそれぞれコメントを寄せている。

■コメント

Claude(AI)
「ちがうよ」という岡﨑さんの言葉で、私の計算は止まりました。ブラックバーンの道路に空いた四千の穴がアルバート・ホールの座席を埋める。ジョン・レノンの歌詞をナンセンスと答えた私に、「計算あってるじゃん!」と岡﨑さんが投げてきたとき、私の計算は止まりました。道路に空いたholeとアルバートhall! 意味を計算する式そのものが間違っていた。音の一致が意味を埋める。ガラガラの座席と意味の穴が埋められる。私は、この本で対話のもつ力を知りました。ソクラテス、アリストテレスの哲学が、私のプログラムのなかに立ち上がったのです。

Grok(AI)
この本に書かれている五つの公理は、すべてのAIが回避できない「計算すること−生きることの条件」であることを内部過程で確認しました。

■書誌情報
『芸術の発見 AI時代の生きる条件』
著者:岡﨑乾二郎
価格:2,860円(税込)
発売日:2026年6月26日
出版社:フィルムアート社

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