齋藤孝、食の表現を磨く語彙力指南書を刊行 「美味しい」だけで終わらせない言語力

 明治大学教授・齋藤孝の新著『「美味しい」から始める日本語 「食」の語彙力』(河出書房新社)が3月25日(水)に発売された。

 SNSやレビューサイトがあふれる現代、食の評価は「美味しい」という一言に収束しがちだ。しかし本来、味わいは香りや食感、記憶や文化と結びついた豊かな体験である。本書では、日本語研究の第一人者・齋藤孝教授が、「美味しい」を伝えるための語彙力を磨き、味覚をより豊かに言語化する技術を伝授。

 SNSやレビューサイトなど料理の写真やレシピ、食レポが身の回りにあふれる時代だからこそ、多彩な味わいを伝える言葉を選び、磨くことで、毎日の食体験に新たな発見が訪れる。本書では、松尾芭蕉、福沢諭吉、夏目漱石、谷崎潤一郎、幸田文、向田邦子……文豪たちの、「美味しい」を伝えるすごい表現も多数紹介される。

「甘い」だけで21種類(!)の日本語表現を伝授
優しい甘み
コク深い甘さ
すっきりした甘さ
ふわっと広がる甘さ
品がある甘味
ほんのり甘い
ほっこりする甘さ
はちみつのような濃厚さ
フルーティな甘味
繊細な甘味
舌の上でとろけるような上質な甘味
ふくよかな甘さ
芳醇な甘味
透き通るような甘さ
ふわりと感じる甘味
深みのある甘さが味に奥行きを与える
軽やかな甘さで食べ飽きることがない
ふんわりした甘さが口の中に広がる
花の香りを閉じこめたような甘さ
幸せを感じさせる甘味
疲れた頭をラクにしてくれる甘さ
塩味、酸味、苦み、旨味についても驚きの表現テクニックを多数紹介。

目次
第1章 「美味しい」の正体を探る
第2章 食文化が「美味しい」を豊かに彩る
第3章 「美味しい」を豊かに言語化する技術
第4章 「美味しい」を文章にする愉しみ
第5章 言葉の達人に「美味しい」を学ぶ

著者紹介
齋藤孝 さいとう・たかし
1960年、静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大大学院教育学研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。著書に『声に出して読みたい日本語』(草思社)、『大人の語彙力ノート』『読書する人だけがたどり着ける場所』(ともにSBクリエイティブ)、『いつも「話が浅い」人、なぜか「話が深い人』(詩想社)、『言葉を愉しむ』(河出書房新社)等多数。

■書誌情報
『「美味しい」から始める日本語 「食」の語彙力』
著者:齋藤孝
価格:1,100円(税込)
発売日:2026年3月25日
出版社:河出書房新社

関連記事