『僕の心のヤバイやつ』桜井のりおが語る、京太郎と山田の心の変化「今は二人の関係が深まっていくところ」
おねえに濁川くん、サブキャラクターたちの存在
――サブキャラクターに目を向けると、例えばおねえ(京太郎の姉)がいることで、2人の切ない青春恋愛ラブストーリーとは違うドラマも見せてくれているように思います。
桜井:最初の頃は京太郎が「中二病で思春期なんだけどお姉ちゃんに可愛がられている」キャラということを出したくて登場させたんですけど、そこから時が経つにつれて、大学生から見た中学生の恋愛とかが視点として描きやすくて出番が増えてきました。
――濁川くん(京太郎のイマジナリーフレンド)も、京太郎が抑えている中二病的な妄想を引き出してくれたり、勇気が出ない時に背中を押してくれたりと物語の上で重要なキャラだと思いますが、ここまで活躍するとは想定されていましたか。
桜井:最初は京太郎が家の中で山田とのやりとりを反芻する回を描く際に、地味にならないように一発ネタのつもりで出したキャラだったんですけど、すごく便利だったのでその後も登場させています(笑)。
いかに自分を肯定してあげられるかというのが裏テーマ的な部分であるので、京太郎が内なる本音を自分自身にぶつけて奮い立たせる時などに活躍してくれています。
アニメ、劇場版、スピンオフ……広がるメディアミックス
――本作はアニメ化もされていますが、それを見たご感想を教えてください。
桜井:やっぱり音楽がつくと、本当に感動的になりますね。そして声優さんの演技も想像を超えてよかったんです。漫画ではもうちょっと感動的に描きたかったなというシーンを、アニメーションでは増し増しで演出してくださって。あとは背景の美しさとの組み合わせも相まって素晴らしいものにしていただけたと思います。
漫画は結構詰まっている部分が多いので、それをアニメ化すると早足になってしまうかもしれないと思っていました。でもちゃんとアニメでは間を取ってくれるところもよかったですね。
――劇場版の公開も来年に控えていますね。どんな思いを抱いていますか。
桜井:まだ全然想像できないです(笑)。どんな感じになるのか、劇場でお客さんがどんな顔で出てくるのか、気になりますね(笑)。特にライブのシーンは、楽しみにしてもらえたらと思っています。
――映画よりひと足先に、7月22日からは”おねえ”を主人公としたスピンオフ『僕の心のヤバイやつ ラブコメディが始まらない』の連載も始まっています。
桜井:おねえもそうですが、陣くん(おねえのバイト先の同僚)の、成人男性の可愛いらしい部分とかかっこいい部分というのは今まで私も描いてこなかった部分なので、そこを得意な七坂ハイカ先生に描いていただけるので期待したいです。京太郎と山田とは違った男女の関係性が一番肝になってくると思うので楽しみです。
――読者にぜひメッセージをいただきたいです。まず最初から最新刊まで読んでいるファンに向けて、一言もらえませんか。
桜井:リアルタイムで追っていると、ヤキモキしてしまうかもしれません。今は本当に甘々期間というか、ちょうど二人の関係が深まっていくところなので、それを楽しみにしていただけたらと思います。
――これから初めて作品に触れる読者にメッセージをお願いします。
桜井:ラブコメは好きな人しか読まないというイメージがあります。私自身、そんなに読んでこなかったんです。でも、普段ラブコメは読まないという人にこそ、ぜひ読んでいただきたいです。ラブコメなんだけど、キュンキュンするだけじゃなくて、心が動くものを描こうと思ってきました。誰にでもある感情の変化を、誰にでもわかるように描きたいんです。ぜひそこに注目していただきたいです。
(C)桜井のりお(秋田書店)2018
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