【漫画】合唱コンクール、音痴は口パクにするべき? 学生にとってのフツーが刺さる『ステラのうた』

自由な人とロボットっぽい人

――音楽がメインの内容でしたが、なぜ音楽を題材にしたのですか?

まぼろし電波: 主催しているアンソロジー漫画のテーマが“音楽”だったので、こういう物語になりました。ちなみに、今回から漫画のペンを筆圧があるGペンから筆圧のないドットペンに変えたのですが、可愛く仕上がって良かったと思っています。

――音楽という題材の中で、合唱コンクールを選んだ理由を教えてください。

まぼろし電波: もともと合唱コンクールにこだわりがあった学生時代だったので、「いつか合唱コンクールをテーマにした漫画は描こう」と思っていました。真面目な女子とサボる男子の話をそれぞれの視点で描いたりとか、他にもいろいろな構想がありました。

――クラスで浮いている音痴な女の子・鳥岡に焦点を当てた展開でしたね。

まぼろし電波: 私自身が声は大きいのに、別に歌は上手くないタイプの人間だったから、そこから連想ゲームでストーリーを作っていきました。

――そんな島岡はどのように作り上げていきましたか?

まぼろし電波: 学生時代の友人をモデルにしています。自分のこだわりやルールに厳しく、ロボットみたいな人だったので、ビジュアルもそれっぽくなりました。

――一方、本作の主人公でもある宮野は?

まぼろし電波: “クラスの中心にいながらもどこか自由な人”をイメージして作りました。

――鳥岡のせいで合唱コンクールには勝てなかったものの、いじめに発展しない展開が“学校の日常”のように思えました。

まぼろし電波: 宮野の友人たちが、さほど合唱コンクールにも鳥岡にも興味がなかったからですね。昔、合唱コンクールの放課後練習で友人と喧嘩して帰ったことがあるのですが、次の日学校で謝ったら全然気にされてなかったので、事なきを得たことがありました。

――友達とクラスメイトの間をシーソーのように行ったり来たりする2人の距離感が面白かったです。2人の距離感はどのように調整したのですか?

まぼろし電波: 「宮野は鳥岡自体ではなく、鳥岡の行動やそれによって起こる現象のほうに興味がある」というところを意識して描きました。

――今後の創作活動の予定など教えてもらえれば!

まぼろし電波: 今、担当編集の人がいなくてめちゃくちゃフリーなので拾われたいです!Webメディアでの連載が目標です。また、同人で漫画アンソロジーも制作中です。『ステラのうた』も収録される『まんが娯楽少年vol.3』は5月中に発売予定です!詳細は『娯楽少年組』の公式Xをぜひご確認ください。

◼︎『娯楽少年組』公式X:https://x.com/gora9boys

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