ライターがクラフトビール店を開いたら? 副業ビアバー経営のリアルを描いたエッセイ

 お酒にまつわる多くの文章を手がけてきたライター・友清哲が、自身の体験をもとに綴ったエッセイ『クラフトビールのお店、はじめました。』(亜紀書房)が、4月18日に刊行される。

 本書は、50歳を目前に「好きなこと」で「自由に働く」ことにチャレンジした著者が、代官山にクラフトビアバー「ビビビ。」を立ち上げた経緯や、その日々を記した一冊である。

 酒蔵、ワイナリー、蒸留所など、日本全国の酒の現場を取材してきた友清は、「飲む側」から「出す側」へと立場を移し、代官山に自身の店を構えた。仲間たちの力を借りながら立ち上げた「ビビビ。」は、やがて常連客を抱えるまでになり、クラフトビール好きの間で知られる人気店へと成長していった。

 本書では、開業に至るまでの葛藤や、日々の経営における工夫、コストのやりくりやシフト管理といった実務的な試行錯誤まで赤裸々に描かれている。ただ「好き」だけでは続けられないからこそ、「続けられるための戦略」が必要だった。副業としての店舗経営という視点から、無理なく、自分のリズムで店を回していくためのリアルなヒントが随所にちりばめられている。

 著者の友清哲は「2023 年、東京・代官山でクラフトビールのバーをはじめました。わずか8坪の店舗ですが、毎日いろんな人がやってきます。日本各地のおいしいビールを片手に夜な夜な語らい、つくり手の物語に思いを寄せながらその味わいに触れる、そんな空間です。こんな場所をつくることが、50歳を目前に控えた僕の夢でした。この本は、その夢を実現するために講じた、数々の試行錯誤の記録です。」と本書で綴っている。

 「自分もいつか好きなことで店を持ってみたい」「副業として飲食店をやってみたい」と考えている人にとって、起業に踏み出す前のリアルな材料としても役立つ一冊。飲むのが好きな人も、働き方を模索する人も、この本を通して「自分に合った自由」の形を探ってみてはいかがだろうか。

商品情報

作品:『クラフトビールのお店、はじめました。』
著者:友清哲
価格:2,420円(税込)
発売日:2025年4月18日
判型:四六判
製本:並製
頁数:260頁
ISBN:978-4-7505-1871-8

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