バトル漫画には様々な能力を持つキャラクターが登場するが、中でも「ギャンブル系」の能力者は一癖ある強キャラとして描かれることもしばしば。追い込まれた状況からの大逆転や、予測できないハラハラドキドキな展開を見せてくれるのがギャンブル系能力の醍醐味だろう。そこで今回は「ギャンブル系」の能力を持つキャラクターを3人紹介していきたい。

どんな武器が出るかはスロットの出目次第……

　ギャンブル系能力者の代表格といえば、『HUNTER×HUNTER』に登場するカイトだろう。主人公・ゴンにハンターを目指すきっかけを与えた兄貴的存在のカイトの能力は、「気狂いピエロ（クレイジースロット）」。銃や剣など様々な武器を出現させられるが、どの武器が出るかはスロットで出た数字で決まるので、狙った武器を出せないうえに、一度出現させた武器は使用しないと消すことができない。カイトも自身の能力についてたびたび「面倒な能力だ……」とぼやいている。

　ゴンの父・ジンは、カイトの能力に関して「『ゼッテー死んでたまるか』って本気で思わねーと出ねー番号がある」と言及。ネフェルピトーに破れ死亡したカイトだが、その後転生した姿が描かれていることから、「ネフェルピトーとの戦闘中にその数字がでたか！」「生まれ変わったのはクレイジースロットの能力の影響かな」などの考察もされている。

『HUNTER×HUNTER』カイトのオマージュ？「チンチロリン」がモチーフの能力

　続いては、2024年6月から「週刊少年ジャンプ」で連載が始まった『悪祓士のキヨシくん』から。主人公・祓清（はらいきよし）の命の恩人である熾木天馬（さかきてんま）の能力は、サイコロを使ったギャンブル「チンチロリン」をモチーフにしている。

　出た目の組み合わせに応じて、例えば「4・5・6なら死殺刀（しごろとう）」「2・2・5なら護の傘（ごのかさ）」のように、ランダムで武器を出現させる。出現した武器が生意気な口調で熾木に話しかけるのだが、その様子は『HUNTER×HUNTER』のカイトの能力にそっくり。「武器のしゃべり方がクレイジースロットだ！」「カイトのオマージュ出てきてびっくりした」と読者を沸かせた。