主人公=善人ではない! エレン・イェーガーから金木研まで、悲しみに満ちたマンガの闇落ち主人公3選

 アニメや漫画の主人公には、『鬼滅の刃』の竈門炭治郎のように誰が見てもいい子な主人公もいれば、少しダーティーな一面を持った人物もいる。中にはダーティーどころかまさかの闇落ち主人公というのも少なくない。そこで今回は、読者を驚かせた闇落ち主人公について紹介していきたい。なお、ネタバレも含むので未読の人は注意してほしい。

冒頭から衝撃の展開で闇落ちする『推しの子』星野アクア

 まず挙げたいのが『推しの子』の主人公の1人である星野アクア。産婦人科医の雨宮吾郎が謎の男に殺され、“推し”のアイドルであった星野アイの子どもとして転生した姿がアクアだが、物語の初期から闇落ちしてしまう。優しい母(推し)であるアイの元で幸せな時間を過ごすアクア。しかしその幸せが続くのも僅か数年で、何者かにアイが殺されるという最悪の形で幕を閉じた。

 アイの死から十数年、成長したアクアはアイの復讐という目標を胸にアイ殺害犯の手掛かりを求めて芸能界に足を踏み入れていく。アイの死の一部始終を見たがゆえに強いPTSDと復讐心を持つようになったアクア。これだけでも十分に闇深いのだが、一方ですくすくと天真爛漫に育ち、母と同じアイドルを目指す双子の妹・ルビーの存在もアクアの闇を一層深くさせている。

自己犠牲で闇落ちする『進撃の巨人』エレン・イェーガー

 『進撃の巨人』の主人公・エレン・イェーガーも闇落ち主人公のひとり。最初は巨人から自身の故郷を護るために戦っていたエレンだが、世界の残酷な真実を知ったことで、故郷・パラディ島以外の人類を滅ぼす道を選ぶというれっきとした闇落ち振りを見せている。

 しかしエレンがそんな手段を取ったのも、虐げられていた同胞・エルディア人を救うため。最後はミカサに討たれて命を落とすが、ここまでも計算しての闇落ちだったことに唸るとともに、彼の自己犠牲に対して涙した読者も多いはずだ。ネット上でも「切ない愛の物語だった」「エレンが結局最初から最後まで変わってなくて安心した」といった声が上がっている。

関連記事