パリス・ヒルトンのベストセラー自伝が翻訳刊行 ADHD&虐待、トラウマ…スターになるまでの軌跡
パリス・ヒルトンによる自伝『PARIS The Memoir』が太田出版から1月28日に翻訳刊行されること発表された。
【画像】元祖インフルエンサー、パリス・ヒルトンの近影と自伝の表紙
パリス・ヒルトンは、世界で最も知名度の高いインフルエンサー。本書は、ADHDの当事者であり、児童虐待と性暴力の被害者だったことの告白から、そこからどうやって生き延び、成功を収めたのかを赤裸々に語った衝撃的な自伝だ。翻訳を担当したのは村井理子。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)でおとなしく机に座っていることができなかったパリスは、お嬢様学校から脱落し、ある日、両親の目の前で、ふたりの男に自宅のベッドから引きずり出され、手錠をかけられる。そして16歳から18歳の2年間、子どもを「矯正」し、「家族を再びひとつにする」と謳う施設で、スタッフから強制的に薬を飲まされ、裸にされ、性的虐待を受け、暴力的に拘束され、独房で隔離されていた。本書は、パリスがこのような過酷な虐待をいかに生き延び、トラウマと闘い、スターとなっていったのか、セックステープの流出や飲酒運転騒動の裏側なども含め、その半生を詳細に綴っている。
本書は刊行されるないなや、またたくまに話題となり、ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー、サンデー・タイムズ・ベストセラーとなり、累計30万部を突破。アカデミー賞作品賞を受賞した『ムーンライト』や『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』などで知られる米映画会社A24がテレビドラマ化することが決定していることでも話題となっている。ゼロ年代のポップカルチャーのあり方を、女性の扱われ方を、清算する一冊。発売が待ち遠しい。
プロフィール
著:パリス・ヒルトン(Paris Whitney Hilton)
世界で最も知名度の高いインフルエンサー。20年以上にわたってポップカルチャーを定義し、支配してきた。起業家、テック・パイオニア、DJ、レコーディング・アーティスト、慈善家として、数十億ドル規模の世界帝国を築く。2021年、ポップカルチャーの中心的人物として、コンテンツ、コマース、コミュニティをつなぐ次世代企業、11:11 Mediaを立ち上げる。ティーンエイジャーを支援するための法改正のロビイング活動の先頭に立つなど、若い女性や少女に力を与え、地位を向上させることに専心する支持者、活動家として影響力を持ち続けている。夫と息子とともにロサンゼルス在住。
訳:村井理子(むらい・りこ)
翻訳家・エッセイスト。静岡県生まれ。滋賀県在住。訳書に『ヘンテコピープルUSA』(中央公論新社)、『ゼロからトースターを作ってみた結果』『人間をお休みしてヤギになってみた結果』(ともに新潮文庫)、『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』(きこ書房)、『黄金州の殺人鬼』(亜紀書房)、『エデュケーション』(早川書房)、『メイドの手帖』(双葉社)など。著書に『ブッシュ妄言録』(二見文庫)、『家族』、『犬(きみ)がいるから』『犬ニモマケズ』『ハリー、大きな幸せ』(以上、亜紀書房)、『全員悪人』、『兄の終い』『いらねえけどありがとう』(以上CCCメディアハウス)、『村井さんちの生活』(新潮社)、『更年期障害だと思ってたら重病だった話』(中央公論新社)、『本を読んだら散歩に行こう』(集英社)など多数。
書誌情報
『PARIS The Memoir』(パリス ザ メモワール)
https://www.ohtabooks.com/publish/2025/01/24185456.html
著者:パリス・ヒルトン
訳:村井理子
予価:2,970円(本体2,700円+税)
発売:2025年1月28日(金)
判型:四六変形並製
ページ数:464ページ
ISBN:978-4-7783-1976-2