野沢雅子、10月25日で88歳 新作『ドラゴンボールDAIMA』孫悟空続投で安堵の声 声優界レジェンドの魅力

■孫悟空役の野沢雅子は続投

『ドラゴンボールDAIMA』PVカット

  現在、絶賛放送中の『ドラゴンボールDAIMA』。謎の陰謀によって小さくなってしまった孫悟空たちの冒険を描く、『ドラゴンボール』シリーズの最新作だ。『ドラゴンボール』といえば、主要キャラをベテランの声優が演じており、往年の声優ファンも必見のアニメといえるが、このたび、小さくなったキャラの声優が交代されることが発表された。

  ベジータ役は三野雄大、ピッコロ役は山口智広、クリリン役は金田アキ、トランクス役は代永翼、ミスター・サタン役は櫻井トオル……という具合で、小さくなってしまった12のキャラの声優が刷新されている。

  今回、声優交代に関しては事前告知がなかったため、発表を受けて、ファンの間からは「『ドラゴンボール』もこれを機に世代交代が進むのか…」と惜しむ声が聞かれた。そんななかで、存続が決まっている声優がいる。主人公・孫悟空を演じる野沢雅子だ。言うまでもなく、声優界のレジェンド中のレジェンドである。

  野沢雅子といえば『ドラゴンボール』シリーズで主人公の孫悟空、そしてその子に当たる孫悟飯と孫悟天も演じ、なんと1話で1人3役を演じるという離れ業をやってのけたこともあった。野沢雅子も現在は87歳であり、10月25日に88歳になるが、現役の声優として活躍。その生き様とプロフェッショナルな仕事は声優界でもリスペクトする人が多い。

  野沢の業績、これまで演じたキャラなどを整理してみると、『銀河鉄道999』の星野鉄郎、『ゲゲゲの鬼太郎』の鬼太郎、『ど根性ガエル』のひろし、『ガンバの冒険』のガンバなど、アニメファンでなくとも知っているキャラクターばかりだ。もはや、野沢の声優人生そのものが日本のアニメの歴史をたどっている、と言っていいのではないか。

■声優の世代交代をどうするか

  日本のアニメには、放送開始から10~20年を超え、世代を超えて愛される長寿作品がいくつもある。こうした作品に降りかかるのは声優の世代交代問題だ。具体的にタイトルを書くことは控えておくが、あの作品は…と気になっているアニメファンも多いのではないだろうか。おそらく、孫悟空役もいつかは野沢から別の声優に交代するタイミングがやってくることだろう。

  長寿アニメの宿命であり、そして、作品の命を後世につないでいくためには避けられないことと言える。ただ、以前は、一部のアニメファンの中に、声優が交代することへの批判の声もあった。「『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』も主役の声優が変わったけれど違和感ないのできっと慣れる」という声もあったし、声優交代をポジティブにとらえる声が強くなってきた。

  さて、『ドラゴンボールDAIMA』の小さくなったキャラの声優交代劇だが、SNSでは驚きの声も上がっていたものの、おおむね好印象だったようだ。声優の動向に注目が集まるのは国民的、いや世界的な人気アニメである『ドラゴンボール』シリーズならではだろう。合わせて、今後の展開からも目が離せなくなっている。

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